若手社員の転職理由「人間関係が合わない」「ワークライフバランスが悪い」 既卒者の1割は「働きたくなかったから就職しなかった」
職歴のない既卒者に就職していない理由を聞くと、最も多かったのは「就職活動がうまくいかなかった」(63.8%)。次いで「本当にやりたい仕事を探していた」(37.9%)、「公務員への就業を希望していた」(17.0%)、「アルバイトに打ち込んでいた」(13.6%)となっている。
少数ながら「親族などの介護をする必要があった」(3.4%)という人もいたが、「働きたくなかった」(9.6%)という人も1割程度いた。
求人情報で重視するポイントを聞くと、第2新卒・既卒ともに「勤務地」(第2新卒55.1%/既卒56.5%)、「仕事内容」(53.6%/50.3%)、「残業の有無/休日数」(44.9%/37.9%)をより重視する傾向にあるようだ。
「残業の有無/休日数」については今年3月実施の前回調査と比べ、第2新卒で13.2ポイント、既卒で5.5ポイント増加している。両者ともによりワークライフバランスを重視するようになったということだろう。
次の会社で望むことで最も多かったのは「良好な人間関係」で、第2新卒が46.1%、既卒が54.2%と約半数が回答している。また「ワークライフバランスの向上」については第2新卒(45.5%)が既卒(36.7%)を8.8%上回っている。
第2新卒者は、仕事に「やりがい」を求める傾向
では実際に入社先を決める際に重視するポイントは何だろうか。第2新卒では、上位2位には「残業の少なさ/休日の多さ」(46.1%/前回36.5%)、「長く働けるかどうか」(43.0%/同38.0%)がランクインし、前回調査を上回る結果となった。
既卒では「勤務地が希望に合っているか」(45.2%/前回50.3%)が最も多く、「残業の少なさ/休日の多さ」(43.5%/同42.1%)、「長く働けるかどうか」(39.0%/同36.6%)を上回った。
第2新卒と既卒を比べると「やりがいのある仕事ができるか」については、第2新卒が41.8%と前回比4.3ポイント増。しかし既卒は46.2%と8.9ポイント減となっている。一度就職をすると、モチベーションを保つためにもやりがいのある仕事を求める傾向がある、ということだろうか。
また契約社員としての勤務をどう思うかと聞くと、「勤務したくない(正社員がいい)」と回答した第2新卒は38.1%、既卒は33.9%となった。「正社員登用が前提ならばいい」は第2新卒が27.2%で前回比8.4ポイント減。既卒は前回同様37.9%となっている。
両者とも正社員採用への意識が高まっており、特に第2新卒に安定志向が表れているようだ。
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