「夜勤はやめとけ」とのアドバイス、何故存在するのか 同じ時間働くなら、手当がある分得だけど……
僕は夜型人間だ。昼間に出歩くのは、大抵仕事やら何やらで都内周辺に滞在しているときだけ。今日だってこの原稿を書くために、19時に頑張って起きた。きっと前世は夜行動物か何かだろう。
これまで外に働きに出るときも夜勤ができる職場を選んでいた。夜勤はいい。サービス業なら昼間よりも客足は少ないし、内勤だとしても伸び伸びやれる。しかも夜勤手当てまであるのだから、たまらなかった。
ただ、世間には「いや、夜勤はやめとこうぜ」とする意見も結構あるようだ。(文:松本ミゾレ)
反夜勤派の「寿命が縮む」との主張には頷くしかない
先日、「2ちゃんねる」に「夜勤はやめとけ←これなんなの?夜勤手当あるし惹かれるんだが」なるスレッドが立っていた。「昼間、役所にも行けるし」と、メリットも説明されている。夜勤なら、仕事を終えてもまだ午前中。役所にも余裕で行けるだろう。
冒頭にも書いたようにそもそも僕は夜勤大好き人間なので、デメリットよりもメリットを重視しているんだけど、世間の皆さんはそうでもないようだ。スレッドには夜勤反対派の声も結構多い。いくつか引用して紹介させていただきたい。
「自律神経失調症になって寿命が縮む(リアル話)」
自律神経にがたが来るのはほぼ確実なので、この指摘は正しいと思う。
「昼間でもしっかり寝られる体質のやつにはむしろ向いてるしリスクもない そうでないやつは常に睡眠不足の負債を抱えて働くから身体壊す」
夜勤が長続きする人間の特徴と言えばこれ。昼間でもちゃんと眠ることができるタイプだ。逆にできない人は、早々に体に不調が出て衰弱してしまう。
「脳梗塞になる確率があがる 俺のおとんも定年退職して夜勤の仕事始めたら軽度の脳梗塞になった 以降薬飲み続けてる」
昼間に働く人よりリスクが上がると言われれば、反論はできない。夜に寝て朝に起きるサイクルを無理に乱せば、それ相応のしっぺ返しはあるだろう。現に僕も、夜勤仲間が脳卒中で倒れたり、心筋梗塞を起こした場面を見ている。でも、「自分は大丈夫」って思ってシフトを続けていたんだから、我ながらアホだったなぁと思ってしまう。
目に見えるメリットは金銭面くらい。やっぱりデメリットの方が多いのか?
夜勤には夜勤手当がつくため、同じ労働時間でも収入面で優遇されるというメリットはたしかにある。ただ、目に見えるメリットって実はそれぐらいなのかもしれない。
それよりは、前項でも書いたような、徐々に体を蝕むデメリットの方が多いのかも。夜勤の孤独に耐えかねて精神を病む人もいるぐらいだ。僕も自律神経がやられたことで、33歳で「命の母」が手放せなくなってしまった。抜け毛も増えた。これは人によっては重要かもしれない(僕はもうおっさんだし、どうせ引きこもっているだけなので、ハゲようがどうでもいいけど)。
もしも普通の会社員で、もうちょっとお小遣いが欲しいから夜勤の仕事も掛け持ちしたいなら、夜勤の旨味はたしかにあると言いたい。でもやっぱり、合わない人には合わない。
日勤より稼げるのは間違いないけど、まあ大企業とかで本社勤務の人にとっては五十歩百歩の世界でしかないよね。一番の勝ち組って、やっぱり夜はしっかり寝て、朝起きて、昼間バリバリ働ける身分にある人なんだろうなぁ。僕には縁の無い世界だけど。