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「ホワイト企業という言葉に違和感」若新氏が労働環境重視の風潮に苦言 「環境の改善よりも、成長機会を作っていく必要ある」

若新雄純さん

若新雄純さん

同番組MCの堀潤氏を例に挙げると、朝4時から夜10時まで働く生活を毎日送るなど、労働環境は良くはない。それでも堀氏が「ブラックだ」と訴えたりしないのは、「動機付け要因」があるからだと若新氏は言う。

働きがいの研究で知られる米心理学者、フレデリック・ハーズバーグの理論では、人が働く際には「衛生要因」と「動機付け要因」が必要とされている。

衛生要因は、勤務時間や給与など、労働環境に関するものを指し、社会が成熟するまではここを整備し、労働者の不満を減らすことが働きやすさに繋がるとして重視される。ただ、衛生要因は不満を減らすだけに過ぎないため、社会が成熟すれば動機付け要因の整備が必要になる、というのだ。

労働環境が良くないとすぐ「ブラックだ!」と言われやすい日本の現状について、若新氏は「不満をなくそうという方向に行き過ぎている」と感じているといい、

「それだけで人は頑張れるかっていうとそうではない。不満が残っていても、褒められたり達成感を得られるとそこから成長の可能性を見出せるように人はなっている」

と、動機付け要因の重要さを語る。いくらマイナスを埋め合わせてゼロにしてもプラスにはならない、ということだろう。

今後は労働条件に問題が残っていても「成長実感を作り出せる企業が勝ち残っていく」

しかし、ブラック企業を扱うニュースなどでは衛生要因である労働環境が主要テーマになりがちだ。そして、ブラック企業との対比として労働環境の整った企業がホワイト企業として評価される傾向がある。

若新氏はこうしたことから、今後は「職場の改善を考えるよりも、成長する機会をどう作っていくかが大事になると思う」と自論を述べた。「長時間だったり賃金はそこまで高くなくても、ひとりひとりの成長実感をうまく作り出せる企業が勝ち残っていくし人も集めていける」時代なのに、やりがいを生み出す方向での努力があまりに進んでいないというのだ。

「日本の社会は(衛生要因の)問題解決ばかりより、満足度を高める、成長の場を作るようになっていく必要があるんじゃないかなと思っています。ホワイト企業という言葉には注意してほしい」

ネットでは若新氏の意見に賛成する声もある一方で、「やりがい搾取とのバランスまで含めて聞きたかったなぁ」という声も出ていた。

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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