「友人に自分の勤務先を勧めたい」という人、わずか2割 「経営層に期待できない」も3人に1人
会社に愛着を持っている理由を複数回答で聞くと「仕事に社会的意義を感じている」が47.4%で最多で、2位の「雇用が安定している」(29.1%)と3位の「ワークライフのバランスと柔軟性がある」(26.1%)を大きく引き離した。会社への愛着と言うよりは、自分が担当している仕事そのものに意義を見出しているようだ。
それを裏付けるように、「友人に自分の会社への就職・転職を勧めたいか」との質問に「非常にそう思う」「そう思う」と答えた合計は18.6%で、2割に満たなかった。「あまり思わない」「まったく思わない」の合計が3割近くで、最も多い回答は「どちらとも言えない」だった。会社への愛着はあっても、知人に勧めたいほどではないとの実情が浮かび上がってくる。
「経営理念に共感できるから」と回答したのは16.6%。就活の際、志望動機に「理念に共感したため」と挙げる人は多いが、実際に働いてその気持ちが薄れたり、目の前の仕事へのやりがいが上回ったりするのかもしれない。
調査では、自社への貢献意欲や職場への誇りが失われる理由も聞いた。その結果、「給与やポジションが上がらない」を挙げる人が最も多く、41.1%から支持された。2位には「上司が適切に評価してくれない」(35.8%)、3位には「経営層に期待ができない」(35.3%)がランクインし、仕事の頑張りが評価に結びつかない状況に加え、経営陣などトップ層への不満も意欲を削ぐ一因であると分かった。