石井竜也が「あたし、おかあさんだから」を酷評 「プロの作る歌詞じゃない」
スタジオでは、出演者のミッツ・マングローブさんが楽曲に寄せられた不満を紹介し、「『母親の自己犠牲を賛美している』って、賛美しているなら結構な話なのではないかと思うけれど」と肯定的な見方を示したが、石井さんは次のように語った。
「母親っていう存在と女性っていう存在は違うんですよ。女を歌うんだったらことごとく女を歌ってあげればいい、母親を歌うんだったらことごとく母親を大事に歌う。その中間にいるからこれだけ責められるんですよ。それを一緒にしちゃだめなんですよ。だから、これはプロの歌詞じゃない」
歌詞は、「おかあさんになるまえ ヒールはいてネイルして 立派に働けるって強がってた 今は爪切るわ 子どもと遊ぶため 走れる服着るの パート行くから」など、母親になったことで、かつて自分が楽しんでいたことが出来なくなった女性を描いていた。
石井さんは、母親という役割はアイデンティティ―のごく一部でしかないのに、まるで本人の全てであるように記述してしまったことが炎上原因と見ているようだ。
「公に出す人間ていうのは気を付けて書かないと。色んな立場の人が聞くから」
同じような例として石井さんは、自身がクリスマスソングを作詞する時のことを例に上げた。
「お父さんとお母さんと楽しいクリスマス、そんな子どもばっかりじゃないでしょう? お父さんがいない子もいるかもしれない、お父さんとお母さんどっちもいない子もいるかもしれない、クリスマスさえやってもらえない子もいるかもしれない。その時にクリスマスソングに『パパ』と『ママ』って入れてしまうと、クリスマスソングが平等なものじゃなくなっちゃう」
歌にはパパやママ、プレゼントといった家族をイメージさせる言葉を入れず、「サンタクロースと君の話だよってする」という。
「そのぐらい、公に出す人間ていうのは気を付けて書かないと。色んな立場の人が聞くから」と、自身のこだわりを明かすと、スタジオの中尾ミエさんから「素晴らしい。やっとまともな意見が聞けた」と賞賛されていた。