発達障害の人のための婚活サイト開設へ プロフに障害の種類記載「当事者同士なら分かり合える」
同サービスを担当するのは自身も軽度の注意欠陥多動性障害(ADHD)だという30代の女性社員。発達障害だと定型発達の人とは交際しづらい面があると話す。
「自閉症スペクトラム(ASD)の場合、コミュニケーションが苦手で、冗談を真に受けてしまったり、会話が噛み合わなかったりします。一方、ADHDだとミスや忘れ物が多く、家事や料理ができないこともあります。『できることとできないことがある』ということが一般の方には理解しづらいようです。しかしお互いに発達障害であれば、分かり合えたり、『お互い様』と思えたりするのではないでしょうか」
同サービスでは、ASDやADHDなど自分の発達障害のタイプをプロフィールに記載する。相手を探すときもタイプを指定して検索することが可能だ。ほかにも独自のサポートを用意しているという。
「ASDの方は行間を読むのが苦手なので、メッセージのやり取りの相談に乗ります。ADHDは段取りをつけることが難しいため、『メッセージを送りましょう』『デートに誘ってみましょう』と行動をサポートしていく予定です」
発達障害に理解のある非当事者も利用可にするか検討中
担当の女性自身も婚活経験があり、定型発達の人との交際に苦労してきた。
「そもそも自分が発達障害であることは打ち明けにくいです。思い切って話してみても『甘えているだけ』『仕事ができないことの言い訳にしている』と言われてしまったことがあります」
お互いに発達障害であれば、打ち明けるタイミングに悩んだり、理解してもらえずに傷ついたりすることもなさそうだ。
同サイトは発達障害の当事者のみを対象にしており、発達障害に理解のある非当事者も利用できるようにするかどうかは検討中だという。クラウドファンディングで6月末まで制作資金を募り、7月中に出資者向けに公開、8月上旬には正式に開設する予定だ。