金持ち企業ランキング1位は「信越化学工業」2位「任天堂」 上位20位は製造業が占める
調査は決算書の記載に基づき算出したNetCash(※)を比較している。上位企業は下記の通りとなる。
【1位】「信越化学工業」(NetCash 8389億円)
【2位】「任天堂」(同7445億円)
【3位】「SUBARU」(同6791億円)
【4位】「ファナック」(同6023億円)
【5位】「三菱自動車工業」(同5453億円)
【6位】「SMC」(同4,999億円)
【7位】「大成建設」(同4435億円)
【8位】「キーエンス」(同4376億円)
【9位】「京セラ」(同3952億円)
【10位】「セブン&アイ・ホールディングス」(同3337億円)
上位にランクインしている業種としては「輸送用機械器具製造業」が4社(SUBARU、三菱自動車工業、スズキ、シマノ)で最も多く、それ以外の製造業が11社(信越化学工業、任天堂、ファナック、SMC、キーエンス、京セラ、富士フイルムホールディングス、三菱電機、ローム、ソニー、小糸製作所)ランクイン。上位20社のうち15社が製造業となっている。前回同様、製造業におけるCashの潤沢度合いがうかがえる結果となった。
※NetCash=現預金-(短期借入金+長期借入金+社債+1年以内返済の長期借入金+1年以内償還の社債+割引手形)
「ソニー」「セブン&アイ・ホールディングス」が大幅ランクアップ
前回との比較で目立ったのは「ソニー」の2753位から17位への大幅ランクアップだ。同社は近年の好調な業績推移によって営業キャッシュフローを増加させたことに加え、一部事業を他社に売却したことにより多額のCashを獲得したことでランクインしたものと考えられる。
また10位「セブン&アイ・ホールディングス」(前回25位)も大幅にランクアップし、前回上位20社圏外からの上位進出となった。その他20位「小糸製作所」(同26位)は前回から大きくランクを上げたが、その他はランクインしている企業の顔ぶれに大きな変化はなかった。1位と2位も前回と変わっていない。
リスクモンスターは総評として、「経営の三大資源の一つである『カネ』を保有しておくことは安定した経営を実現する上で必要であり、今回の上位20社にランクインした企業のうち16社において前回よりもNetCashが増加している点は、まさにそれらの企業が経営の安定性を高めるための戦略としてNetCashの蓄積を進めているということでしょう」と評している。
また、上位20社のうちNetCashが増加した16社中10社は、自己資本利益率が上昇するなど、単にCashを多額に保有しているのではなく相応の収益体質も伴いながらCashを蓄積している様子がうかがえる結果となった。