中途採用を実施した企業、86%で選考辞退が発生 対策は「書類通過者への早急な連絡」「面接候補日の複数提示」
辞退の発生タイミングで最も多かったのは「面接前日・当日の”ドタキャン辞退”」(58%)。以降、「内定者による”内定後の辞退”」(56%)、「書類選考通過者による”面接前の辞退”」(54%)と続く。
前日もしくは当日の辞退について連絡があったかどうか聞くと、「連絡がなかった(すっぽかし)」(73%)が最も多く、次いで「メールで連絡があった」が54%だったが、「電話で連絡があった」は36%に留まった。応募者が選考辞退への対応を軽く見ている様子がうかがえる。
応募者の選考辞退理由の上位3つは、「他社で選考を通過した・内定を取得した」(74%)、「特に理由は聞いていない」(32%)、「希望する給与・待遇ではなかった」(21%)となった。他にも「希望する仕事内容や条件ではなかった」(16%)、「現職による引き留め」(14%)という理由が上がった。
「選考辞退対策をしているか」聞くと、54%の企業が「はい」と答えた。具体的な選考辞退対策として、最も多かったのは「書類選考後、通過者への連絡を早くする」(81%)で、次いで「面接日程を複数送り、選択できるようにする」(60%)、「応募者に、今後の選考の流れやお礼をメールで送る」(55%)の順になった。
選考辞退対策については、「最終面接の段階で、給料の詳細や仕事内容、就業規則の説明を行なっています。入社してから『イメージと違った』という相違をお互いに無くすためだと考えています」(不動産建設関連/30~49名)といったコメントの他、
「内定者が内定承諾後、現職の激しい引き留めにあい、転職をするかどうか迷っているとの連絡をエージェントから受けたので、内定者と担当エージェント、役員、人事担当者の4名で面談を行ないました。どれほど内定者に期待をしているか、弊社に入ったらどんなキャリアが築けるかなどを丁寧に説明した結果、無事に入社となりました」(金融・コンサル関連/300~999名)
などの声があがった。
各社が抱える選考辞退に関する悩みとしては、
「連絡無しのドタキャンが非常に増えており、最終選考もドタキャンされました。前日案内もしているため、せめて辞退連絡をくれたら」(不動産・建設関連/50~99名)
「面接してからの辞退は、あり得るのかと思います。面接で話をよく聞いたら想像していたのと違う、ということも。むしろ面接前に辞退されるほうが困ります」(メーカー/100~299名)
と、苦慮するコメントが寄せられた。