社長を輩出している都道府県、徳島県が4年連続1位 人口減少が追い風に?
一方、輩出率が低いのは47位埼玉県(0.26%)、46位千葉県(0.28%)、45位に神奈川県(0.33%)と首都圏のベッドタウンが続く。輩出率上位県とは対照的に3県とも人口が増加しているため、輩出率を相対的に下げていると考えられる。
地元出身者が地元企業の社長を務める、社長「地元率」の1位は沖縄県で92.9%。前年の94.1%よりやや下がったものの、8年連続で首位をキープした。
沖縄県は島という地理的条件の他、産業構造が公共投資・観光・基地の「3K」に依存し、「製造業の不毛の地」とも言われてきた。他県からの企業進出が少なく、雇用の受け皿も不足する中、近年は観光関連を中心に開業率が高いようだ。東京商工リサーチが5月に発表した「2017年『全国新設法人動向』調査」でも、沖縄県の「新設法人率」は8.7%でトップだった。
2位以降は、愛知県89.5%、北海道87.9%、広島県87.1%と続く。愛知県と広島県は地域の中核都市と同様、自動車産業など基幹産業の取引先や関連企業などで裾野が広く、下請け企業なども先代の跡を継いだ同族社長が多い。
地元率が最も低かったのは鹿児島県の63.8%。次いで、奈良県66.7%、長崎県67.7%、兵庫県68.4%と続いた。全国平均は79.7%で、平均を上回ったのは21道府県だった。