最低賃金で働くホテル清掃のパート社員、「日本人が仕事を神聖視するのは不愉快」と憤り 昼休憩もなく「もっと早くしろ」と怒られる日々
最近では外国人留学生も使うようになったが、残業しないと罵声を浴びせるなど扱いがひど過ぎて離職率が高い。派遣会社からは「もっと早く、安く仕事をしろ」と朝礼で怒られ、「ネットの口コミ評価が悪い」と清掃のせいにされる。スピード重視になれば仕事のクオリティが落ちるのは明白だが、それでも”コスパの良い仕事”を求められるのだ。
「二人部屋ではどうしても30分、ファミリールームでは1時間かかってしまいます。でも会社はファミリールームでも40分で片付けろと言ってきます。なので、体を休ませる暇がありません。頭がふらふらして、病院に行ったら自律神経失調と言われました」
清掃係は60代以上が多いものの、残業がありすぎて「毎日帰り際には、文化祭やお祭りをしているような雰囲気で、みんなテンションがおかしくなる」という。追い込まれた末、楽しくも無いのに一致団結したような高揚感や雰囲気に流れてしまうのだろう。
そこまでして必死に働いてもホテルの宿泊料は一泊6万円で、「自分の月給の半分以上が客の1泊と思うと、馬鹿らしくなります」とこぼす。年齢的にも家庭の事情からも、この仕事しかないと我慢して諦めている。
「ちゃんと探せば、他にもマシな環境はある」と冷たい声も
はてなブックマークは600件近くつき、注目を集めた。「おつかれさま」など同情の声もあったが、意外と多かったのが「辞めない投稿者が悪い」とする声だ。
「クソみたいな労働環境でも文句言わずやったり辞めなかったりするから経営側もつけあがる。ちゃんと探せば、他にもマシな環境はあると思うんだよな」
確かに、投稿者は無理が重なりすでに心身に不調をきたしている。投稿者自身がお祭り騒ぎにハマってしまっているのではなかろうか。
ちなみに労働基準法では6時間を超える労働をさせる場合は労働者に45分以上の休憩を与えなくてはならないと決まっている。この投稿が正しければ、明らかに法律違反だ。東京五輪を目前に控え、ますますお祭り騒ぎの雰囲気が加速することも考えられるが、飲み込まれてはいけない。
一方で、「ちゃんと探せばマシな仕事がある」に対して「『都心では』という注釈が入る」と突っ込む人も。地方では本当に仕事がないとする声だ。試しに某バイト探しサイトで「客室清掃」で検索してみると、東京は106件に対して京都は55件、筆者が住む埼玉は20件で確かに地域差はある。転職は簡単ではない人も多いだろう。
責める声に反して「自己責任論と変んねーな。本来はこういう会社は”存在してはいけない”んだから、増田(投稿者)は悪くねーよ」と投稿者を擁護する声や、励ましのコメントも多い。本当に、投稿者は悪くない。足腰が立たなくなる前に、お祭り騒ぎから抜け出してほしいものだ。