【箱根駅伝】青学大・原監督と選手たちが生出演 国分太一、「監督の意識を上げた」小野田君を絶賛
東海大学の優勝で幕を閉じた箱根駅伝。5連覇を目指して臨んだ青山学院大学は復路優勝、総合2位に終わった。1月7日放送の「ビビット」(TBS)は、青山学院大学・陸上競技部を率いる原晋監督と、同大学の4年生5人が生出演した。
原監督は「だんだん悔しさがこみ上げてくるんですよね。4年生が充実してただけに、やっぱり勝たせてあげたかった」と悔しそうに語る。ネット上では「なぜ2位の大学が出るんだ」といった批判も出ていたが、原監督は選手を責めることは一切なく、レースの反省点を振り返っていた。(文:okei)
原監督、「4区の厳しさを甘く見ていた」と反省
番組では、箱根駅伝の1か月前から青学陸上部に密着取材。原監督は、「今年のほうが強いですよ」と自信を見せる一方で、レース前の合宿中には登録選手の一覧を眺めながら、「東海(大学)怖いな、東海くるよ。やっぱり能力高いもん」と警戒し、「どっちかがブレーキになったら負けちゃうな」と弱気な発言も出ていた。
原監督の思い通りに行かなかった部分は、レース前半。往路の4区と山の5区だ。4区は2年生で箱根デビューの岩見君。首位でタスキを受け取ったものの、本来の走りができず3位に後退してしまった。これについて原監督はレース後、
「4区の厳しさ、重要性を、私が軽く見ていたところがありましたね」
「まだまだ2年生の彼に、ちょっと負担をかけすぎたかなと私自身反省しています」
と振り返る。
他の区間に比べ経験の浅いランナーが器用されやすいと言われる4区。ところが東海大や東洋大はこの4区にエース級の選手を起用していた。厳しい戦いの中、山からの冷たい風に岩見君の体は冷え切ってしまい、低体温症を起こしていたという。さらには往路の鍵、山の5区で一時8位まで順位を落とし、まさかの6位で往路を終えた。
原監督とは「言いたいことが言い合える」
1位と5分30秒差という厳しい現実に、さすがの原監督も暗い表情を隠せず落ち込む中、「いやいや僕たち5人で逆転しますから」と励まし、気持ちを切り替えさせたの4年生の小野田勇次君だ。
これに司会の国分太一さんは感心しきりで、
「僕らは、監督が『平成の大逆転狙うぞ!』と言ったことに対して凄い!と感動したんですけど、そこには小野田君の存在があったことが今日分かりましたね。小野田君、これはカッコイイ!」
と絶賛していた。
1年生から4年間復路の6区を任されている小野田君は、「監督にしては、いつもより弱気な感じがあったので。僕らだけじゃ勝てないので、監督の意識を上げるのも大事かなと思いまして」と控えめな笑顔で語った。国分さんは「監督のテンションも上げさせる選手ですよ、凄いですよこれは」とさらに小野田君を称賛していた。
原監督について「他の監督と一番の違いは?」と聞かれた7区走者の林奎介君は、「言いたいことが言い合えるところ」だと話していた。放送中、原監督は何度も自分の反省点を挙げ、決して選手を責めるような発言はなかった。選手が監督を励ますこともそうだが、選手と監督の信頼関係の強さが垣間見える放送だった。
去年のテレビ出演本数は約90本という原監督。「政界に進出するのでは?タレントになるのでは?」などの噂を追究されると、笑いながら完全否定。早稲田大学・大学院のスポーツ科学研究科で学び、学位を取得した原監督は、この春から青山学院大学で教鞭をとる予定とのことだ。