「ガイアの夜明け」が再びレオパレス21の不正を暴露 界壁補修調査1棟も終わっていないのに98%以上完了と発表 | キャリコネニュース - Page 2
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「ガイアの夜明け」が再びレオパレス21の不正を暴露 界壁補修調査1棟も終わっていないのに98%以上完了と発表

レオパレス21を相手取り集団訴訟を起こしているLPオーナー会の前田和彦さんは、同社から送られてきた調査・補修工事の進捗状況を示して、「調査が完全に終わったのは1棟もない」(1月23日時点)と明かす。ところが、同社サイトが示す調査進捗率は、なんと「98.47%」と公表されていた。前田さんは、「発表された進捗状況と全く違う」と憤る。

レオパレス21は昨年5月の会見で、火事のとき延焼を防ぐ「界壁」が天井に無い不備物件があることを、経営陣が知ったのは同年の3~4月と釈明している。しかし、2012年に兵庫県のオーナーに訴訟を起こされた際、和解金を支払っている。このため、経営陣は知っていたのではと記者団に聞かれると、田尻和人専務は「それぞれの決裁基準がございますので」と、あくまで経営陣は2018年春まで知らなかった、という姿勢を貫いた。

たが、会見の様子を見たレオパレス21の関係者は、「嘘をおっしゃってます」と証言している。

「経営レベルでは知らなかった、というところが全く違う。”100万円以上の支出に関しては、社長決裁”がレオパレスですから」

深山社長は知っていた?という質問には、

「そうです。早く和解しろという指示だったと思います」

と明言した。この告発は、社内に行き場のない不満が渦巻いている証拠ではないだろうか。

「マーケットは騙された」界壁問題を隠したまま公募増資

番組が独自入手した2012年の裁判に関する内部文書には、「当社の一番の懸念は、現時点で 『レオパレスが建築基準法違反』という記録が残ること」とある。先方の和解要求を100%受諾すれば、「本裁判において、『建築基準法違反』という文言は記載されない」と続いている。つまり、傷を残さないように早期和解を図ったことがわかる。

付随する問題は、同社がこれを公表しないまま、2013年11月に320億円もの公募増資を行っていることだ。投資家は界壁なし問題の事実を知らぬまま、レオパレスに高額出資したことになる。企業コンプライアンスに詳しい弁護士は、「大問題でしょう。(中略)本当の姿を知らないままマーケットは騙されて、その金額で売り買いが進んでいる」として、損害賠償請求ものだと番組で解説している。

昨年6月の株主総会では株主の怒りが爆発。経営陣を叱責する怒号が飛び交い、「マスコミの前に出て謝りませんか?」と薦める声も出たが、深山社長は

「機会があれば。私はべつに逃げてるわけじゃございませんので」

と、憮然とした声で答えていた。

テレビ東京は、株主総会から出てきた深山社長に直撃取材し、無視されると「説明責任が無いというお答えですか!?」と問い詰めたが、深山社長は無言で車に乗り込んだ。番組ナレーションが「私たちの取材は続きます」と語ると、視聴者からはツイッターで「逃がさない」という意味だとする声や、3月を前に人々が部屋探しを始めるタイミングだったため、「サイコー」などの称賛が相次いでいる。

先述の流山市のオーナーは、今年1月末にやっと正しい報告書が来て、安堵の表情を見せていた。「現場のレオパレスの社員は頑張っている。上の人はそれに気づいて欲しいし、それを潰そうとするのはいけないですよね」 と思いを語った。

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