10歳女子の6割「結婚・出産を機に仕事を辞める必要はない」 将来は「仕事を一生続けたい」
母親について聞くと、76.3%が「働いている」と回答している。「週5~6日」(45.2%)が最多で、「週3~4日」(23.2%)、「週1~2日」(5.4%)となった。また、前述の質問で「仕事は一生続けたい」と答えた子どもの8割の母親は働いていることが明らかになった。
また父親と娘のコミュニケーション量が多い人ほど、父親の家事参加度が高いことが分かった。父親が家事を「いつもしている」人はコミュニケーション平均値が3.05で頻度が下がるほど減少し、「全くしていない」は2.32ポイントだった。
目白大学人間学部の小野寺敦子教授は、働く母親の存在が、従来の「家事育児は女性がやるもの」といった考え方から、非伝統的性役割観の「女性は結婚しても働き続けるもの」という考え方と繋がっていると推測。
いまの10 歳女子は「子育てをしながら仕事もしたい」というキャリア志向を持っているといい、「母親が働いている」と「父親の家事への参加」が影響しているという。この2つが将来の結婚感・仕事観に繋がるという。
近年、公園で子供と遊ぶ、保育園の送り迎えをする父親が増えている。小野寺教授は「家事を自発的に行う父親の姿を見て、娘は新しい男性像・結婚感を知らず知らずのうちにイメージする」とコメントした。
10歳女子の7割「女子は男子よりも丁寧な言葉遣いの方が良い」
10歳女子の「ジェンダー意識」について聞いた。女子は男子よりも丁寧な言葉遣いの方が良いと回答した人は71.6%。また「女子は男子よりも料理が上手に出来た方がいい」が85%、「男子は男らしく、女子は女らしくするのが良い」が57.7%となった。
このような「ジェンダー意識」の高い女子は、「化粧をしている」「恋をしている」という項目が高い傾向があることがわかった。また誰に「女の子らしくしなさい」と言われるかを聞くと、「お母さん」(198人)が2位「お父さん」(62人)を大きく上回って首位となった。
小野寺教授は「周りの人から『女の子らしくしなさい」と言われることが、ジェンダー意識の形成に影響を与えているようです」とコメントしている。