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“プライベート”情報を売る社会実験、報酬を20万円に増額 「生活保護受給者は行動データを売らなければいけないのか」の批判受け

AIやロボットが発展し、将来的に”働かなくてもいい人”が現われると言われている。例えば納税・労働以外に「生き様のデータ」を提供することで金銭的対価を受け取る選択肢があってもいいのではないか、という趣旨で実験を行う。

「行動データの売買だけで、経済的に最低限度の生活が送れる」ということを表現するため、当初は”生活保護費と同額を支給する”としていたが、増額の理由について、

「一方でこの表現は『生活保護を受けている人は行動データを提供しなければならない』というような印象を生んでいるという声もあり、設定金額を20万円と変更しました」

としている。

「『働けない』の証明が困難な若い世代は受給が難しく、心身を壊してまで働き続ける状況」

同社の遠野宏季代表は、自身のnoteで、「生活保護を受けている人にはプライバシーが無くてもよいのか」「生活保護を受ける人は身体の隅々まで社会に提供すべきという主張か」という批判を受けたと明かす。

これについては否定し、あくまで「『最低限度の生活を営める対価の代わりに、私生活データを売る人がどれほどいるか、そして本当に出来るのか』という実験」としている。生活保護の仕組みや生活保護受給者の生活について変化を求めている訳ではなく、

「今の社会には生活保護を受けたくても受けられない人がいます。例えば『働けない』を証明するのが困難な若い世代では生活保護を受給するのが難しく、心身を壊してまで働き続ける状況もあります」

と説明。同氏は「選択肢として、労働という『人生の時間』を提供して対価を得る以外に、行動データを提供して対価を得る仕組みがあれば、より多様な生き方が出来るのではないかと思っています」と綴り、そのための実験としている。

11月10日時点で400人以上から応募があったという。締切は15日。15日から22日に面接を行い、25日から翌月25日間から私生活データを収集する。

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