他人をイジって周囲の笑いを誘うことで、コミュニケーションをとる人は少なからずいる。だが、イジられた当の本人は不快感を覚えているかもしれない。ガールズちゃんねるに12月22日、「人のこといじって笑い取る人が苦手」というトピックが立った。
「芸人じゃないからいじられてもお金発生しないし、ただ傷つくだけだから本当にやめてほしい」
バラエティ番組でよく見るノリを現実世界で求められては、たまったもんじゃない。そういうノリに苦しめられている人の悲痛の叫びが散見された。(文:石川祐介)
「女は天然扱いしてれば……」に苦言
「2人だけの時は普通に会話するのに、第3者が入ると私を落として笑いを取る女」
「新年会でもあるよ。酔った男が自分の奥さんの容姿イジり。失礼だし全然笑えない」
自分自身がイジられるパターンだけでなく、その場にいない人をイジって笑いを取ろうとするケースも見受けられた。自分自身の話でなくても、他人がイジられている話を聞くだけで気分を害することもある。
また「女は天然扱いして笑い取ればいいと思ってる男も苦手」という声も。女性だから、太っているから、恋人がいないから、などの理由からユーモアの欠片もない、稚拙なイジりを受けている人は少なくない。
「本人はジャレているつもりだから始末が悪い。文句言えばこっちがノリ悪い扱いされるし。そのくせ自分がいじられると怒るんだよね」
たちが悪いことにイジっている側に悪気がなく、イジりに乗っからないと「ノリが悪い」「空気が読めない」とネガティブな烙印を押されてしまった人もいた。そのため、被害者側がどう対応しても損をしやすい構図になっており、問題改善は非常に難しそうに思える。
イジる人は「明石家さんま」に憧れている?
また、イジる加害者の人間性を分析するコメント見られた。
「コミュニケーション取る時に、まずイジりから入る人がいて苦手だった。その人は明石家さんまのファンらしく、上から目線で色々言ってきて図々しい人だった」
明石家さんまさんに憧れを抱いているのか、同じネタでイジり続ける傾向があるようだ。
さらに「自分の力では話を広げられない人。でも勘違いして自分が話し盛り上げてる思ってんだよね」と他人の気持ちを察することができず、自分自身を客観視できないなど、一緒にいることが正直しんどい性格の持ち主かもしれない。
「すごく仲良し同士の間柄でお互いいじり合うなら見ていられるけど、そうではないなら人をいじって笑いを取るのは公開いじめです」
イジりは、信頼関係とユーモアの上に成り立つコミュニケーション手段といえるだろう。それらが満たされていない「イジり」「ディスり」は、一方的な”いじめ”でしかない。