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「東京貧困女子」26歳、月収10万円のシングルマザーの不遇にNEWS加藤「こんな仕組みおかしい」

女性は居酒屋とスナックのアルバイトを掛け持ちしているが、月収は10万円程度。夜の仕事のため認可外保育園しか預けられず、毎月8万円が保育料で消えていく。他に養育費が5万円あるため、月7万円ほどで暮らしているようだ。毎月赤字で貯金を切り崩しながら生活しているが、それもあと13万円しかないという。

認可保育園に預けて昼間の仕事ができれば保育料は月4万円ほどだが、昼間働いている証明が必要だ。一方、昼間の仕事の面接に行くと「保育園が決まってないとだめ」と言われてしまう。母子手当は申請が通らず、仕方なく夜の仕事を続けているそうだ。加藤シゲアキさんは

「同じ問題を抱えている人が多いと思う。絶対方法があるはずなんですよ。こんな仕組みおかしいじゃない」

と感想を漏らしていた。

こうした役所への申請は、「難しい説明で理解できない、そろえる書類が多い」などの理由で、諦めてしまう人が少なくない。女性も、役所の説明は「理解できないです。全然」と語っていた。今回は弁護士のアドバイスにより、夜の仕事でも認可保育園に入れる場合があることや、ひとり親世帯対象の児童扶養手当、足立区の児童育成手当など、合わせて5万6410円の受給資格があることが分かった。申請をせずに貰えないのは大きな損失だ。

手当を受給していないシングルマザーは4人に1人 本当に自己責任の問題なのか

番組企画のきっかけとなったノンフィクション作品『東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか』(東洋経済新報社)の著者・中村淳彦氏は、いま、一人暮らしの女性の3人に1人が非正規で、東京で働く女性の5割弱が非正規で、「自動的に貧困化していく」と語った。特にシングルマザーは深刻で、55%が貧困状態だという。

中村氏は同書のなかで、

「日本は貧困当事者に対して自己責任を強いる意識が強い。本当にそうなのだろうか」

と疑問を投げかけ、背景には男女間、世代間の収入格差などがあると指摘している。

厚生労働省の調査によると、シングルマザーでありながら手当を受給していない人は4分の1以上。これを「自己責任」と考える人もいるかもしれないが、社会保障の不備とも言えるのではないか。

これは、申請する側の理解力の問題だけではない。同じく貧困女子を扱ったルポ、『最貧困女子』(鈴木大介著/幻冬舎新書)によると、貧困女子は親から虐待を受けてきた人が多く、自己肯定感の低さや他者に対する不信感から行政に頼れない人が大勢いることという。現実は窓口に来られない人ほど助けが必要だろう。

貧困は、なにも特別な境遇の人が陥るわけではなく、中村氏の著書では国立大学で偏差値も外見のスペックも高い女子大生が、学費のためやむなく性風俗で稼ぐ実態もルポしていた。これらを直視することなしに自己責任で済ましていては、格差は広がるばかりだ。バラエティー的な番組でこうした現実を伝えたことは意義深い。

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