職種によっては、新型コロナウイルスでも在宅ワークを行えない事情もある。例えば、接客販売や医療従事者などが代表例だ。そのほかキャリコネニュース読者からは、
「社内システムが、リモート勤務ができるように進化していないため実現は不可。不公平です」(事務・管理職/神奈川県/50代女性)
といった、在宅で仕事をするための環境が整っていないという声も寄せられている。一方で東京都在住の営業職の20代女性は、
「業務的にも環境的にも在宅ワークになって問題ないのに、なぜならないのかわからない」
と会社側の対応に不満をもらす。(文:鹿賀大資)
「家族に二次被害が発生する可能性が考慮されていない」
同様のケースで不安を抱える東京都在住のITエンジニアの20代男性は、その理由をこう明かす。男性の会社でも、在宅勤務の環境はすでに整っている。ところが会社側の方針は、
「社員から新型コロナの感染者が出るまでは、テレワークの実施は考えない」
とのことだ。そのため男性は、
「社員の中には、祖父母と過ごしている方もいます。社員自体が軽症や無自覚で済んだとしても、家族に二次被害が発生する可能性が考慮されていない。早急に実施してほしい」
と問題点を指摘し、会社の方針撤廃を訴えている。
「私の家族には、免疫力を下げる薬を飲まなければならない人がいます」
Web関係の会社に勤める東京都在住の20代男性も「在宅勤務になってほしいです」と切望する。
「私の家族には、免疫力を下げる薬を飲まなければならない人がいます。万が一コロナを持ち込んでしまったら、と思うと毎日が不安でいっぱいです」
と綴る。男性の職場はビルの一室にあり、社内外の不特定多数と接触する可能性がある。しかし会社側は、これといった新型コロナ対策は打ち出していない。感染者が社内で確認されたら対応するという。ただ、現場サイドでの在宅勤務の準備は終わっているという。
「いつでも在宅勤務ができる状態です。1日だけ数人を対象にテストを実施しましたが、上層部の『どうせちゃんと働かない』『実際に働いているか分からない』という理由で在宅勤務の許可は降りませんでした」
男性は「やるべきタスクは現場の人間が一番分かっています」と続ける。
「現場の人間が倒れた瞬間、プロジェクトが維持できなくなることを上層部の人間は理解していません。感染が拡大している今、在宅勤務にしなければ意味がないことも理解していません」
その中で、「明日誰かが倒れてしまうかもしれない、という不安のなかで在宅勤務になることを日々祈っています」と明かす。不満と不信感を抱えながら過ごす日々は、まだ続きそうだ。
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