「うちの百貨店は頑張っている方だが、それでも業界全体での見通しは暗い。どうしても国内では先細りしていく業界なので、今後はアジアへの展開なども見据えた将来性の判断が求められる」(マーチャンダイザー/30代後半/男性/正社員/年収800万円)
「仕事自体にやりがいは感じているが、石油業界自体が縮小方向。今後のプランも見えてこないことから先行きが不安であり、転職を考えている」(技術関連職/30代後半/男性/正社員/年収900万円)
「銀行業界は斜陽産業の代表と言ってもいい。会社自体は上場企業の株式を多く保有しており、含み益により財務基盤は良好だ。しかし本業では貸出金に代わる収益の柱が確立されておらず、ジリ貧の状態が続いている。会社、業界の先行きに不安を感じ退職を決めた」(事務管理/20代後半/男性/正社員/年収390万円)
自身が身を置く業界に対して、将来性が見込めないという声が多かった。また、この将来性が転職の動機になるケースもあるようだ。石油に銀行、百貨店と、かつては不動と思われた業界が低迷していることも特筆すべき点と言えるだろう。
「親会社に頼る安心感が会社全体にただよい始めている」
「印刷物の減少に伴い、柱の一つである国内の紙用インキ事業の業績が厳しい。会社として財務状態はよいので、すぐに傾くことはないと思われる。だが事業としては何らかの改革が必要であり、将来性に問題を感じる」(ルートセールス/40代前半/男性/正社員/年収700万円)
「子会社の再編もあり業績は思わしくない。業績改善のため、何らかのテコ入れが必要だと思うが、これといった対策がない状況。利益を出せない場合、売却や統合の可能性は大いにある。将来性は明るくはない」(代理店営業/40代前半/男性 /正社員/年収550万円)
「将来を戦える技術力がない会社。主力商品のバネは過去の遺産を食いつぶしてきたため、遅れた技術と製法しか持ち合わせていない。自動車分野では、海外メーカーに負け始めている。研究開発費もおりず、思うように進められない状況」(法人営業/20代後半/男性/正社員/年収540万円)
「会社の事業計画・経営計画に夢は感じられません。事業多角化を謳っておきながら成長は控えめです。むしろ親会社に頼る安心感が会社全体に漂いはじめていることに、個人的には強い危機感を感じてしまいました」(建築設計/30代後半/男性/正社員/年収600万円)
業績悪化に対する打開策が示されず、そこに将来的な懸念を抱く声も目立つ。こうした会社にとって、改善や変革は急務のはずだが、実現されない現状にジレンマを感じているようだ。
現代における経済情勢は、以前に増して不安定な傾向にある。特に、2008年のリーマンショック以降は顕著になっていると言えるだろう。会社に少しでも不安要素を感じたら、いつでも動けるように準備しておくことも必要かもしれない。【参照元:キャリコネ】