回答者を男女別にみると、観光を”勧める”とした人は「女性」(51%)では過半数に至ったものの、「男性」(46.5%)では低い結果に。年代別では「60~64歳」(50.4%)、「65歳以上」(58.1%)と高年齢層では多かった一方、「18、19歳」(34.3%)では約3割にとどまった。
県観光振興課の担当者は「愛知は産業、工業といったもの作りがさかんな地域。外から人が遊びに来るイメージが持ちにくいのでは」と結果を分析する。自動車メーカーのトヨタに代表されるように、輸送用機械の製品出荷額が高い全国シェアを占めることで有名だ。
「観光に来た人に『何が良かったか』を聞くと、グルメと答えてくれることが多いです。でも、県民自身は自分たちが生活している食文化の魅力に気付いていないのかもしれませんね」(同担当者)
県は、2018年から県内外の人を対象にバスツアーを実施。地元の参加者からも「こんな魅力があったなんて」と声が挙がり、県内に潜在している魅力の再発見につながっているという。また、同担当者は
「実は、江戸時代初期の戦国大名の7割は愛知出身なんです。このほか、日本で唯一リニアモーターカーが走っていたり、トヨタの博物館があったり。今後は『武将』『乗り物』をテーマに、こうした”ツウ”好みの魅力を発信したいと思っています」
と力を込めている。