ここ数年、”不仲説”が出ている千葉県の松戸市と柏市。メディアでは互いにライバル視する関係として紹介されることが多いが、そうした中、松戸市が2月19日、初めて柏駅前(柏市)で農産物を販売する。松戸市はリリースで
「巷では不仲説?が流れる松戸と柏。今回、そんな説を払拭し、お互いの魅力を引き出し、切磋琢磨していければと、夢のタッグが実現しました」
とアピール。PRのためとは言え、自治体が自ら不仲説に言及するのは極めて珍しい。
不仲の原因は常磐線上り線? 「柏でいっぱい乗るのに、松戸でまた乗ってくる」
両市は「千葉・船橋」「立川・八王子」「大宮・浦和」のように、数年前から不仲説がテレビ番組や本で取り上げられてきた。
松戸市広報広聴課の担当者は「常磐線の上り線では、ただでさえ柏駅で人がいっぱい乗った状態で、松戸駅でまたいっぱい乗ってくる。こういった鬱憤の積み重ねが影響しているのではないか」と分析する。
また、同担当者はあくまで一般論と前置きしつつ、
「松戸駅前には撤退してしまったが、以前は伊勢丹があった。対して、柏駅前には高島屋がある。こうした両駅前の充実度でも、対比されるケースが多い」
という。ちなみに、松戸市民の一般的な感覚としては「やはり松戸のほうが栄えていると思います」と話していた。そこは譲らないようだ。
19日は、15~18時の柏市周辺農家の方によるファーマーズマーケット「路地裏マルシェ」に合わせて、松戸市内の農家が名産の「あじさいねぎ」「新松戸レモン」などを出品する。
同担当者は「互いにいいところがあるので、それを伸ばしていければ。人の行き来を増やし、両市とも好きになってくれるファンを増やしたい」と期待を寄せている。