「英語+IT」で留学生の海外経験を生かす。創業者が語る“バックパッカー精神” | キャリコネニュース
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「英語+IT」で留学生の海外経験を生かす。創業者が語る“バックパッカー精神”

オフィスの様子

オフィスの様子

アレックスソリューションズの代表取締役は、設立者の大野 雅宏です。当社が「留学生を活かす」を経営理念に掲げる背景には、その大野自身が大学時代に語学留学を経験した後に、英語力を生かせるIT企業として当社を設立したという経緯があります。そんな大野が、求める人材像や社内コミュニケーションについて語ります。【talentbookで読む】

「英語+IT」で日本と海外の橋渡しをし、留学生を活躍させたい

私たち株式会社アレックスソリューションズの経営理念は「留学生を活かす」。せっかく身に付けた語学力が活かせないと嘆く留学生たちに、ITエンジニアという道を示し、なるべく多くの留学生(留学帰国者)を活躍させることが当社の使命です。

2020年現在、企業の国際化が進み、日本企業が海外にシステムを置くケースが増えています。また、日本で使われているシステムにも、海外IT企業の製品が多く活躍しています。そこで必要なのが、日本と海外システム企業の橋渡しをする、グローバルエンジニアリングです。

当社は英語だけでなくITを使う会社です。実は今、コロナの影響で、観光、旅行、航空、インバウンド向け飲食店などの「英語+ホスピタリティ」の仕事が急減しています。そこで、いまこそ「英語+ホスピタリティ」の人が、「IT」という手に職をつけるときだと思います。

しかし、採用候補者に仕事でITを使うことを伝えると、敬遠されてしまうことがあります。当社では英語とITのスキルを両方使いますが、それぞれのスキルがスペシャルでなくても良くて、両方を少しずつできればいいと考えています。英語とITをどちらかを極めるのではなく、両方を知ることで仕事の幅が広がるからです。

たとえば、英語のスキルに関しては、四年制の大学出身でなくても、ITスキルがあれば問題ありません。このような考えに基づいて、当社では交換留学をした人だけでなくても、ワーキングホリデーやボランティア経験のみの人も受け容れているのです。

海外経験者にITを教える会社だから、異文化交流の経験を生かせる

2007年 創業当時

2007年 創業当時

私は大学在学中に2年間エジプト・アレクサンドリアに語学留学していたのですが、当時はその経験がそのまま就職に繋がることはありませんでした。海外大学卒の経歴ではなく、語学留学程度の海外経験だけでは語学を活かした就職には繋がらないのだと実感しました。

その後、私はIT系の営業として働き始めたのですが、そこで意外と英語を使う機会が多いことに気づきました。しかし、ITと英語の両方をできる人が少なく、海外からのIT案件を逃してしまった経験がありました。

このように、英語とITの両方のスキルを持った人の必要性が高まっているのであれば、海外経験がある人にITを教えて育成していけばいいのではないかと考え、起業に至りました。今でも、海外経験者にITスキルを教えるところからやっている会社はあまりないと思います。

2007年に起業した直後は、前職の会社で拾えなかった海外IT案件を受注して仕事を始めていったので、仕事自体には困らなかったのですが、それより一緒に働いてくれる仲間集めに苦労しました。

風向きが変わったのは実は意外なことがきっかけでした。

当社のお客様からは、社員の英語の能力はもちろんですが、それよりむしろ、異文化交流の経験があるためダイバーシティを受け容れられるところを評価されています。異文化の人と交流した経験を、仕事でもはじめから生かすことができていて、当社の社員が海外経験のない日本人と外国人の懸け橋のような存在になれるのです。

お客様からのそのような評判がどんどん広がっていき、当社の事業拡大に繋がったと思っています。結果として、採用候補者に対しても、お客様のポジティブな評価を使ってアプローチすることが出来るようになっていきました。

夢と仕事の両立ー求める人材は“バックパッカー精神”の持ち主

バックパッカー時代

バックパッカー時代

経営する中で、採用活動にはとても苦労しました。海外経験のある人が就職先の候補として一番初めに考えるのはサービス業や貿易関連の仕事などなので、IT企業を選択肢に入れていない場合が多いからです。そのような人たちにアプローチして理解してもらうのに時間がかかりました。

当社では、“バックパッカー精神”のある人を採用したいと思っています。バックパッカー精神には、やったことがないことに挑戦できる人、ゴールから逆算して行動できる人、リスクテイクできる人など、さまざまな要素が含まれています。

社風に合わない人を無理に採用するのでなく、はじめからマッチする人を採用しています。もともと夢を持っていた人、芯がある人はバックパッカー精神がある人が多く、仕事も頑張りますね。その人たちには、「今まで追い求めていた夢を生活の糧としてではなく趣味として捉えて、やりたいことは余暇の時間にやり、その分仕事をきちんとやればいいのではないか」と話しています。

たとえば、国際協力の経験がある人がたまに応募者にいるのですが、それだけでは生計を立てづらいことが多いです。なので、その人たちには「余暇で国際協力関連のことをやり、仕事は他のことをきちんとやればいいのでは」と伝えるようにしています。前職が国際協力関連の人は他社ではあまり採用されないのですが、うちの会社では積極的に採用したいと思っています。

創業から10年以上経った今では、社員が少しずつ増えて、「社員の大多数が留学経験あり」のようなデータを言えるようになり、それからは採用が上手くいきだしました。求人媒体から応募してくる人、社員の留学仲間などの紹介で応募してくる人が応募者の中には多く、紹介は全体の2割程です。

社員が常駐先で働いているときに、外資系の会社などにヘッドハンティングされて退職するケースも多いのですが、それは社員のキャリアアップであると、ポジティブに捉えています。次の会社でアレックスソリューションズの話題が出れば、そこから仕事につながる場合も多いです。

当社ではOB会というものがあり、退職した社員が集まる年に一回のイベントがあります。みんなそれぞれ次の職場の名刺をもってくるので、ビジネス交流会のようになっていますよ。

コロナ環境下での異文化・オンラインコミュニケーション

2020年10月現在、コロナの影響で当社の社員も在宅勤務をしているのですが、社内のコミュニケーションを増やす取り組みをオンラインで始めています。

たとえば、みんなでドキュメンタリー映画を見た後にディスカッションするオンラインの映画上映会などを行っています。仕事ではお客様先に常駐することが多いので、意識してコミュニケーションを増やそうとしていますね。

また現在、イスラエル、シンガポール、スリランカの海外拠点があり、日本の学生や社会人を対象に現地インターンシッププログラムや海外拠点国の現地人採用を行っています。

ですが、コロナ禍で海外へ行くことが難しい為、東京、シンガポール、スリランカ、イスラエルの当社拠点を結んで、4拠点のメンバーが合同で作業をする「オンライン国際プロジェクト体験プログラム」を研修内容として企画しています。4拠点からそれぞれメンバーを出して、ひとつのチームとして、各拠点に共通する課題を解決するプロセスを学んでもらいます。

文化や宗教も違うであろう国際チームでオンラインディスカッションをすると、なかなか意見がまとまらず苦労することも多いのですが、それも良い経験だと思っています。異文化の人同士で意見をどうまとめるか、自分の立ち位置や振る舞い方というのは仕事上でも大事なことですので、研修を通してそのスキルを身につけ、自信につなげてほしいです。

「英語とホスピタリティ」のある人が当社に入社し、バックパッカーのようなチャレンジ精神や柔軟な考え方を持って「IT」を身につけてくれれば、この先にどんな災禍があっても、どこでも生きていける力が身につくと思っています。

株式会社アレックスソリューションズ

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