コロナ禍で鍛えられたモチベーションの保ち方──新卒社員の挑戦 | キャリコネニュース - Page 2
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コロナ禍で鍛えられたモチベーションの保ち方──新卒社員の挑戦

ハンドボールに打ち込んだ高校時代

ハンドボールに打ち込んだ高校時代

コロナ禍の2020年4月、新卒社員として入社した盛 秀世。同年9月よりJ. フロント リテイリングへ出向し、主計を担当しています。“お店を経営するのがおもしろそう”という想いから入社し、一時はモチベーションの低迷に思い悩みました。そんな盛が、モチベーションを持って働く現在までの心境の変化を語ります。【talentbookで読む】

部活動の副キャプテンと学生寮の寮長を経験した学生時代

子どものころ、クラスの中ではよく喋るタイプでした。みんなでワイワイするのが好きで、授業中にも冗談をいうタイプでしたね。

小中学校はサッカーをやっていましたが、高校でハンドボールを始めました。中学校の部活が厳しくて、サッカーがおもしろくなくなってしまって……

高校からは心機一転、競技を変えようと思い、ハンドボールにシフトチェンジしたんです。高校時代は毎日練習があり、部活のために学校へ行っていましたね。

部で私は副キャプテンを務めていました。キャプテンが締めるところは締めてくれたので、私はキャプテンとメンバーをつなぎ、チーム全体を見守る立場でした。リーダーのそばにいるのは結構得意なんです。

一方で、リーダーとしてガンガン引っ張っていく立場も、大学時代、男子寮に住んでいたときに寮長として経験しました。

寮が好きだったので、そこでおもしろいことをしたいと思っていたんです。しかし、ビジョンを掲げないまま進めようとしてしまい、あまりうまくいきませんでした。

寮は部活みたいに同じ目的を持って集まっているわけではありません。この経験から、大人数でのチームを引っ張る上では、みんなの意識や気持ちをすり合わせてチームを引っ張ることが大切であると学びました。

しかし、それができるようになったのは結局、寮長期間の最後の1/3くらいでした。なので、私はやっぱりリーダーを支えるポジションの方が性に合っているんだと思います。

また在学中、海外への憧れから、3年生の秋から4年生の夏前までロンドンに留学しました。おもしろいことがあれば飛び込みたいタイプなので、どこか知らないところに住みたい気持ちがありました。英語圏で留学先を探していましたが、みんながアメリカにいくので、私はイギリス ロンドンを選びました。

留学そのものよりも、新生活や友達をつくること、新しい環境になれることに苦労しましたね。日本での人間関係を持っていけるわけではないので、ゼロから形成することが大変でした。語学は意思疎通ができるレベルではあったので、馴染むためには、流れに身を任せて、人に誘われたら拒まないとか、ノリをよくするとかを意識していました。

留学を経て成長したと感じられるのは、あまり物怖じしなくなった点です。イギリスでは必要な事務仕事をしっかりやってくれないなど、不都合を感じることが多かったのですが、我慢すべきではないことをはっきり言えるようになりました。

コロナ禍の真っ只中で新卒入社した社員が、一生懸命になっていることとは?

同期との一枚

同期との一枚

就職活動ではお店を運営できたら楽しそうだなと思い、商業施設を中心に見ていました。中でも大丸松坂屋百貨店は昨今、業界全体で変革を求められている背景から、“脱百貨店“を掲げて「健全な危機感」を持って取り組みを進めているところが魅力的だと思いました。

”大きな変化が起きそう”、“この会社はどうなっていくんだろう”と考える中で、そこに私がいられたら楽しそうだなと思い、当社への志望度が上がっていきました。

面接では「百貨店は今のままでは必要ない」と生意気なことも言った気がします(笑)。ただ、その発言があっても私のことをおもしろいと思って採用してくれたので、いい会社だなと思っています。

入社した2020年4月はコロナ禍の真っ只中。タイミング的には難しい状況でした。

入社後まずは現場に配属されることが多いので、私も大丸東京店へ配属となりました。しかし、その間まともに売り場に立ったことがなく、正直、自分に何ができるか分からなくなりました。

入社して2カ月たったころ、部長との面談があったのですが「売場の一員になっている感じがしない」と伝えたこともありました。ですが、そこでいわれたのは「モチベーションを上げる練習だと思って取り組んでほしい」ということ。それを聞き、確かにそうだと感じました。

業務も限定されているので、組織に貢献するという意味での幅は少なかったと思いますが、その中でいかにモチベーションを上げていくかという仕事への意識が醸成されました。とくに頑張っていたことは、私の良い噂を社内に広げること。お客様への対応から良い噂が生まれると思い、気持ちの良い接客を日々心がけていました。

この東京店での経験から、華やかな仕事も地味な作業の積み重ねてできていることを実感し、その中でいかにモチベーションを上げていくのかが勉強になりました。

また、同期の存在も大きな支えでした。同期も同じような状況でしたが、折れずに仕事に取り組んでいましたし、大変なことを共有できる存在は大きかったです。今でも仲がよく、ご飯に行っています。

会社の“変革”を間近で見られる“財務”の仕事

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2020年9月に持株会社であるJ. フロント リテイリング株式会社へ出向し、財務戦略統括部 主計・経営助成部で主計を担当することになりました。連結ではなく、J. フロント リテイリング単体の決算や予算の作成を3つ上の先輩とふたりで担当し、その中でも私は月次費用の管理や四半期末決算を担当しています。

財務に興味があることは伝えていたので、それがだいぶ早くかなった形です。もともと入社の動機として“お店を運営するのがおもしろそう”というものがあったので、最初は現場にいる方が良いかなと思っていました。しかし、お店の全体感が見えた方がおもしろそうだと思い、次第に財務に興味を持ち始めました。

やはり、ホールディングスでどのようにお金が動いているか見ていると、本当に“変革”をしようとしていることが感じられ、おもしろいですね。今本腰を入れているデジタル・トランスフォーメーションへの投資など、会社の動きを身近で学ぶことができます。

一方で、持株会社なのでグループ全体に影響するような数字を扱うこともあり、繊細さが要求されるプレッシャーもあります。私のチームは先輩とふたりだけなので、自分だけで担当する業務も増えているんです。

資料をつくって報告をする過程では、自分の大雑把さに気づきました。「この数字は何?」と聞かれた時に答えられないことがあるんです。そこに気づかないのは経験のなさが起因していると考えているので、早くできる幅を広げていきたいですね。

また、新たな環境に慣れようとする私に、先輩は優しく手取り足取り教えてくれ、助かることばかりです。そんな先輩に追いつけるように、私も早く多くの経験を詰んでいきたいと感じます。

進化し続けることを目指して─逆境を楽しみながら仲間と仕事がしていきたい

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今後の目標はふたつあります。まずは、今やっている財務の中でプロフェッショナルとしてやっていけるようになること。そして、もうひとつは財務で培った経験を活かして、他の部署や職種を経験することです。

そのためにも、まず2?3年は財務でできることを増やし、「私は“これ”ができる」と胸を張っていえるものを持てるようにしたいです。強みを持つことができれば、他の部署に行ったとしても、私にできることがあるのではないかと思うからです。

そのためにも今は特に、自分から積極的に手を挙げることを意識しています。みなさん仕事もできますし、先輩なので、私がいなかったとしても仕事は回るでしょう。だからこそ、「ここでこういう勉強をしたので、これをやらせてください」と言えるかどうかが大事だと考えます。受け身では時間がかかってしまいますから、主体的に動いてきたいですね。

将来的には、新規事業や新店舗などに、財務的視点からアプローチできたら良いなと思っています。なので、そういう話が起こったときに自分の強みが発揮できるよう、まずは目の前の仕事からしっかり取り組んでいきたいです。

この状況下で百貨店を志望して入社するのは、良い意味で変わった人だと思うんです。でも実際に入社してみたら、みんなが進化を目指して共に頑張って、一生懸命もがいている──この逆境を一緒に楽しみながら乗り込えられる人が入社してくれたら心強いですし、そういう人と一緒に仕事をしたいですね。

未来の後輩と一緒に、“大きな変化”を起こしていける存在を目指します。

株式会社大丸松坂屋百貨店

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