くらしのマーケットは1月28日、「男性の育休取得」に関する調査結果を発表した。調査は1月にネット上で実施し、522人から回答を得た。
子どもを望む男性のうち「絶対に育休を取得したい」と答えた人は53.6%だった。「できれば取得したい」(32.8%)を合わせると9割に迫る。一方、実際に「取得した」は8.4%、「取得したかったが取得できなかった」も7.9%で、現実との間に大きな乖離があった。
育休を取得しなかった理由「収入減は困る」「職場が回らなくなる」
育休を取得したことのある男性に理由を聞いたところ、最多は「パートナーの助けになりたい」(45.5%)だった。以降は「育児に積極的に参加したかった」「育休制度を有効活用したかった」(各36.4%)、「当然の権利だと思うから」(27.3%)などと続いた。「パートナーからお願いされた」は1割弱にとどまっている。
一方、育休を「取得したかったができなかった」「取得しなかった」と答えた人に理由を聞くと、「収入が減るのは困る」(30.7%)が最多。次いで「職場の仕事が回らなくなる」(28.0%)、「職場に取得しづらい雰囲気がある」(25.3%)などと続いた。
「育休を取得して良かった」と考えている男性は90.9%。「非常に良かった」は81.8%にも達する。女性においても「育休を取ってもらってよかった」と考えている人は90.5%だった。ただ、「非常に良かった」(47.6%)という声は男性の半数以下で、42.9%は「どちらかと言えば良かった」と回答していた。回答者からは、
「夫は4か月の育休を取得。産後は私の身の回りの世話(炊事洗濯)をしてほしかったが普段やらないのでできるわけもなく、常に指示待ちでイライラ、完成度も低かった。ただ、出産が1度目の緊急事態宣言中で、出勤して感染し帰宅という心配がなく、また第一子のため何事も相談しながら子育てを始められたことはとても良かったと思う」(30代女性)
といった声が寄せられた。中には「パートナーの昼寝にイライラしたこともあった」(30代女性)と漏らす人もいた。
女性が配偶者にやってほしかったことは「子どもの世話(お風呂入れ)」(85.7%)、「掃除・洗濯などの家事」(85.7%)、「買い物」(85.7%)など身の回りの世話が上位を占めた。先ほどの質問で「育休を取得してもらい非常に良かった」と回答した人からも、
「第二子出産後、産後高血圧になり、退院が延び第一子の世話を主人がしてくれた。退院後も安静にしてなくてはいけなかったので、産まれた子どもの面倒もほぼみてくれた」(40代女性)
といった声が寄せられ、夫が子どもの世話をしてくれた人ほど満足感も高かったようだ。