「就職留年」を安易に決める前に考えておきたいこと 来年うまくいくとは限らない!
8月に入り、大手企業の内定ラッシュが来ているようですね。長い長い就職活動を終えられた方、おめでとうございます。一方で、就職活動がうまくいかず、悩んでいる方もいらっしゃいますよね? 友達が続々就職活動を終えていく中で、自分はひとり「無い内定」。今年は諦めて「就職留年」した方がいいかなと考えている人も、中にはいるのではないかなと思います。
でも、ちょっと待ってください。その選択は正しいのでしょうか? 私は、就活に失敗した理由が明確な人を除き、安易に「就職留年」を選ぶことには反対です。なぜなら就職への挑戦を先延ばしにするだけでは、自分の首を余計に絞めることになってしまうからです。(文:ユズモト)
目的なき留学はマイナス。秋冬採用の会社もある
私の周りにも、就職留年をしていた人が結構います。その結果、1年後に希望の就職先を得られた人は「最初の年に部活動やサークル活動に追われ、就活を十分できなかった人」と「1年目に失敗した理由を分析し、就職留年を選択した人」です。
また、1年目に何となく流されるように就活をしてしまったが、就活後期になってやっと自分の就きたい仕事がはっきりした人は、2年目の就活でしっかり企業研究を行い、より納得できる結果を出している人が多いように思いました。
このような人は面接で「就職留年をした理由」を聞かれても、きちんとした理由がありますし、自分の心構えがどのように変わったかも説明できるので、納得してもらいやすいのかもしれませんね。
一方で1年後にうまくいかなかった人は、「何となく就職留年を選択した人」。就職留年者は「ES通過率が低くなる」というのが一般的ですし、留年の間に何も努力や反省をしなければ、2年目も同じかそれよりも悪い結果に終わるのは目に見えています。
特に、目的もなく留学に出かけ、それを理由に就活が1年遅れたことにしようとする人もいますが、私はこれもあまりお勧めしません。いまどき留学は就職に有利にはなりませんし、結果の伴わない留学はむしろマイナス。TOEIC900点以上を叩き出すまで英語力を向上させた、というのであれば話は別ですが…。
このようなことを考えると、安易に就職留年を選択するのは、とてもリスキーだと思いませんか? 探せばまだまだ選考を受け付けている企業はあるし、大手にも秋冬採用を行う所もあります。諦めずに色んな所にアンテナを張り、求人を探してください。
年明け以降、本当に「もう受けられる企業がブラックしかない!」という状況になってからでも、留年を検討するのは遅くないと思うのです。就職留年を決めてしまう前に、今一度考えてみてくださいね。
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