職場との一体感は欲しいが、プライベートとは区別したい 就活生の「働きたい組織」調査
リクルートキャリアに設置されている「就職みらい研究所」は、就活生がどのような組織で働きたいと考えているのか調査を行った。リクナビ2016の会員の大学生7448人・大学院生1791人の計9239人から回答を得た。
アンケートは項目ごとにAとBの対立概念をおき、どちらの考えに近いかを選択してもらう方式。調査の結果、今年の就活生は職場での一体感を求めるものの、プライベートとは区別したいとの思いがあるようだ。
「個人の自由に任せる」組織は不人気
大学生が働きたい組織として支持した項目の1位は、「コミュニケーションが密で、一体感を求められる」で76.8%。対立項目は「コミュニケーションは希薄で、個人の自由に任せる」で23.2%にとどまった。
続く2位は「仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」の76.5%で、「仕事と私生活は区別なく、一体として働ける」は23.5%。つかず離れずの距離感を望んでいることが伺える。上位2つは、大学院生においても同じだった。理想とする組織の土台の部分は、就活生の間で共通していると見て良さそうだ。
大学生の3位は「入社直後の給与は低いが、長く働き続けることで後々高い給与をもらえるようになる」の74.0%で、「入社直後から高めの給与をもらえるが、長く勤め続けてもあまり給与が増えない」が26.0%。成長性を重視したいようだ。
一方で大学院生の3位は「歴史や伝統がある企業である」が85.5%で、「若く新しい企業である」が14.5%。せっかくコストをかけて専門知識を学んできたのだから、安定性の高い企業で活かしたいと考えているのだろうか。
大学生は「勤務地」、院生は「経験を活かした成長」にこだわり
このほか大学生と大学院生では、2つの項目で差が現れた。大学生は勤務先として「特定の地域で働く」を選択した人が59.5%と勤務地重視。これに対して大学院生は「特定地域」にこだわる人は50.5%で、「全国や世界など幅広い地域で働く」を選択した人も49.5%にのぼっており、勤務地へのこだわりは大学生より少なくなっている。
一方で大学院生が重視したのは「これまでの経験(学業など)を活かして成長できる」ことで67.3%。大学生では51.7%で、「これまでの経験(学業など)とは無関係に、ゼロから学べる」を選択した人も48.3%いた。
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