最右翼は「アリさんマークの引越社」か 「ブラック企業大賞2015」にノミネート6社
ブラック企業大賞企画委員会は10月27日、第4回の「ブラック企業大賞2015」のノミネート企業を発表した。ノミネートされたのは、以下の6社。幹部らが「なにしとんねん、われえ!」などと迫る動画が話題になった「引越社関東」が大賞の最右翼と見られる。各社のノミネート理由は以下のとおり。
1.株式会社セブン-イレブン・ジャパン
社会問題化している「ブラックバイト」問題に関連し、「セブンイレブンは業界の圧倒的強者であるほか、日本にコンビニフランチャイズを定着させた先駆者でもあり、業界内における責任も役割も大き」いことから。2014年に最高裁で判決が確定した「見切り販売妨害」事件も問題視された。
2.暁産業株式会社
消防自動車、消防用設備などの販売と保守点検を行う、福井県福井市の企業。2010年にパワハラが原因で当時19歳の男性社員が首吊り自殺。2015年に会社と直属の上司に約7200万円の支払いを命じた判決が確定した。悪質な違法行為の多くは無名の中小企業で起きていることも考慮された。
3. 株式会社フジオフードシステム
大阪の「過重労働撲滅特別対策班」(通称かとく)における初の書類送検事案。是正指導を受けても繰り返し長時間労働や割増賃金の不払いを続けていたことから。
4. 株式会社エービーシー・マート
東京の「過重労働撲滅特別対策班」(通称かとく)における初の書類送検事案。36協定違反という極めて基本的な法規範に対する違法行為であることから。
5. 株式会社明光ネットワークジャパン(明光義塾)
個別指導塾最大手であり、かつ、子どもに対する教育を行うことを業とするものであって、より高い遵法意識が求められるにもかかわらず、全国各地で労働局から是正勧告が出されていることから。
6. 株式会社引越社関東
営業社員を「シュレッダー係」に配置転換後、懲戒解雇。解雇撤回後もプレカリアートユニオンの抗議行動に対して同社幹部らが「なにしとんねん、われえ!」などと迫った。「アリさんマークの引越社」として赤井英和氏を起用したテレビCMも多く行っている有名企業であるにもかかわらず、労働者や労組に対する激しい対応が明らかになったことから。
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