11月18日の「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)は、2人の男性の間で悩む女性からの相談を紹介した。女性は23歳。4年間付き合っている相手はキャバクラオーナーで、パチプロの10歳年上の男性だという。
そろそろ結婚を考えている彼女は、彼氏との将来を心配して「普通の仕事」に就くよう勧めるが、彼氏は変わらない。そんな中、新しく出会った1歳年上の男性にプロポーズされた。彼はこう言って口説いてきたのだという。
「絶対に幸せにする」「泣かせはしない」
「嫁にするなら、キミ以外考えられない」
大手も例外じゃない。その安心感は「今現在だけ」のもの
この男性は正社員で経済力もあるというが、彼女は「どちらを選べば幸せになれるのか?」と悩んでいる。恋愛だけなら、別にどっちでもかまわないだろう。ただ「結婚」となると、リスクより安定を取るのが一般的な意見なのかもしれない。
マツコは「そのへんの奥様たちに聞いたら、そりゃもう正社員の方って言うわよ」とコメント。「そのへんの奥様」である筆者の一意見としても同感だ。しかしマツコは、リスク回避で結婚相手を選ぶ危険性も指摘した。
「世知辛い世の中じゃない? 正社員が本当にそれで将来長きにわたって安定的な収入が得られるかって言ったら、そうでもないんじゃない?……コワイよ?」
最後にしみじみと言ったマツコの「コワイよ」が重い。マツコはさらに「もし安定的な収入がなくなってしまったら、どうすんのよ?」とも。有吉も「それだけ(安定的収入)がいいなって思って結婚したらヤバいよ」と同意見だ。
確かに昨今は、正社員だから一生安泰という時代ではない。大手企業でもそれは関係ない。時代の移り変わりは激しく5年先の未来も予測できない社会の中で、正社員であるという安心感は、もはや「今現在だけ」のものである。
「結婚生活なんか気合いの問題」という友人もいたけど
また、マツコはパチプロ彼氏との関係性について、4年間も付き合っていることから「慣れ」が生じているとし、こちらの男を推した。
「慣れよ、慣れだよ。好きな人と結婚するのがいいんだよ」
有吉も、収入が少なくどうやって生活してるのかと疑問に思う後輩芸人でも、「平気で結婚して子ども2人います、とかすげえなと思う」と、なんとかなっている状況があるとコメント。妻の協力と努力があれば、なんとか暮らしていけるのか。
最近友人に聞いた「貧乏でも、結婚生活なんか気合いの問題」という言葉を思い出した。妻にとって「妊娠」というものはもはや働き納めではなく、短期間の「仕事一時休止」で、産んでひと段落すればまた働けばいい、という。
正社員が無理なら、アルバイトでも家計の足しになると言う友人。共働きで最近「気合いで」マンションを購入した彼女のその言葉は、実の妹が非正規雇用の彼氏とできちゃった結婚することになり心配していた筆者を、大いに励ました。
まだまだ若い「両方選ばない手だってあるわよ」
一方、他人事のような顔でシラっとその場にいた夏目三久の意見はこうだ。
「突如ひと目ぼれされ求婚されるっていうのが、このご時世コワイ」
ごもっともである。いくら男女の関係には「直感」が重要でも、一生を直感で決めるそのオトコの無鉄砲さが若い。自分の動物的カンにどれほどの自信があろうが、結婚とはそれだけで決めるものではない。
で結局、答えはどうだ。「もっと視野を広げた方がいい」(有吉)。「2択じゃない。両方選ばない手だってあるわよ」(マツコ)。そう、まだ23歳。焦る年齢ではない。(文:みゆくらけん)
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