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相次ぐ著名人の「覚せい剤」報道に思う 最大の撲滅策は当たり前だけど「関与しない」こと

相次ぐ覚せい剤事件

相次ぐ覚せい剤事件

ここ最近、「覚せい剤」に関するニュースが相次いでいる。芸能人が覚せい剤を常用していたということなら、比較的珍しくないんだけど、最近は「え? こんな人まで?」と絶句するような立場の人が使っていたという情報も多い。

今月8日に起訴された、神奈川県葉山町の町議会議員・細川慎一被告。先月、彼の逮捕の一報は、多くの人々に「現役の議員が覚せい剤かよ」と呆れさせたものだ。報道によると、細川被告は、「トップ当選の期待に応えなくてはならない重圧を感じていた」ことが、覚せい剤を常用していた理由だと話している。(文:松本ミゾレ)

2月には重さ100キロ、末端価格にして70億円の覚せい剤が押収される

自分の意思で立候補しておいて、周囲に支えられて議員として活動しておきながら、何を言ってるんだか。彼を支持していた人々も、この一連の騒動によって意気消沈しているに違いない。覚せい剤を使うことで、彼は多くの人々を裏切った。

元プロ野球選手・清原和博容疑者が、覚せい剤取締法違反容疑で現行犯逮捕されたのも2月のことだった。逮捕以来、取調べで少しずつ覚せい剤使用に至った経緯についても話をしているようだが、清原容疑者といえば、前々から覚せい剤の使用の疑いをもたれていた人物。

第一報を見て「ええ! まさかそんな」なんて言っていたのは、お昼の情報番組の出演者だけである。議員、元スポーツ選手、タレント、歌手、そんなところにまで広がっているのが、覚せい剤の恐ろしいところだ。

2月には覚せい剤100キロを所持していた容疑で、神戸山口組系の幹部ら4人が逮捕されている。この大量の覚せい剤は、末端価格70億円。鹿児島沖で、外国船経由で持ち込まれたという。

これほどの量の覚せい剤が、あわや暴力団のシノギの種として国内に流通しているのは背筋も凍る思いである。今回は逮捕となったが、覚せい剤が蔓延するマーケットの中では氷山の一角に過ぎないのでは? という疑問も沸いてくる。

ミュージシャン志望の同級生が覚せい剤で破滅、親の顔も分からない状態に

僕の小学校からの同級生に、覚せい剤に溺れてしまった男がいた。音楽の世界で有名になろうとした彼は、元々才能がなかった。万年スランプ状態であったが、あるとき知人に譲り受けた覚せい剤を使用したところ、これまでとは比較にならないレベルで、高いクオリティの創作活動が捗ったという。

この日以来、彼はことあるごとに覚せい剤を買い求め、もう少しでメジャーな世界に進出できるというところだった。しかし、覚せい剤の使用は心身に重大な悪影響を及ぼすことは、これは周知の事実。ほどなくしてまともに日常生活を送ることもできなくなり、彼の周囲にいた人々は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

現在、彼は地元にある病院の一室で、昼も夜もなくわめき続けている。もう親の顔も分からないという。覚せい剤は、真っ当な人間を廃人に追い込む悪魔の薬だ。

依存性も高く、「一度だけなら」はなかなか通用しないし、覚せい剤を薦める側も、そうはさせまいと考えている。間違いなく身を滅ぼすことになるのだから、関わってはならない。誰も購入しなければ、需要はなくなるのだ。関与しないこと。これが私たちにできる最大の防御策だ。

あわせてよみたい:「アホとアホが出会うとスパークする」 乳児覚せい剤殺害事件で松本人志のコメントに納得

 

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