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「キリ番」「キボンヌ」「香具師」――今や死語となったネット用語、みんなどこまで覚えてる?

ネット黎明期のアングラ感が懐かしい

ネット黎明期のアングラ感が懐かしい

総務省の「情報通信白書」(2015年度版)によれば、日本のインターネット普及率は82.8%とされている。パソコン、スマホ共に今では生活の必需品となってしまった。

僕だってネットがあるから、いちいち出社せずに仕事をすることができる。今でこそネットは使えて当たり前という時代になったけど、思い起こせば2000年前後は、まだ携帯すらそんなに普及してなかったし、パソコンだって今よりもっと大きく、ダサいものばかりだった。

既にインターネット掲示板はあったけど、今のようにSNSとかまとめサイトもなかったし、YouTubeにはアップされてはダメなものもアップロードされまくっていた。

ネットは今よりももっと混沌としていたし、犯罪に直結するような情報がやり取りされるようなサイトもあった。今回は、そういう時代を知っている人なら「なんかそんなのあったな」と思える話を紹介したい。(文:松本ミゾレ)

ネットスラング十年一昔、今では使われなくなったあれやこれや

先日Twitterにこんなツイートが投稿された。

「失われたインターネット文化
キリ番 バナー交換 h抜き 検/索/避/け 藁 香具師
なお全部理解できる方はインターネット老人会ですおめでとうございます」

ここで挙げられているワードは、どれもかつてネットスラングだ。「懐かしい」と感じる方もいるだろうが、そういう方はもはやインターネット老人会の一員というわけである。意味を紹介していこう。

■キリ番
ホームページのアクセスカウンターに表示される人数が、ぞろ目とかちょうど1000人、2000人などを突破したときのことを差す。特定の「キリ番」を踏んでしまうと「おめでとうございます! あなたは○○○人目の来場者! 掲示板にコメントを是非」みたいな感じで、管理人の用意したテキストが表示されるサイトが結構あった記憶がある。

■バナー交換
ホームページを持つ者同士が、リンク先にお互いのサイトのバナーを設置するというもの。 このバナーの設置が多いサイトほど人気者みたいな風潮があったりした。これも懐かしい。

■h抜き
サイトのURLを掲示板に添付する際のhttp://wwwの頭文字を抜いて、ttp://www~とする様子を指すワード。その昔、エッチな画像や動画をアップしていた人たちは、権利者に察知されぬように、検索避けの意味もこめて、このような手間をかけていたのだ。今も一部の掲示板で、これをやっている人が見受けられる。

■検索避け
権利者や、自分たちが見られたくないと思うような個人、団体に見つかりにくいように工夫をすることを総称してこう呼んでいた。たとえば「えんぴつ」なら「え/ん/ぴ/つ」と入力すれば、検索でヒットしにくくなる。

■藁
初期の2ちゃんねるなどで(笑)の代わりに多用されていた。藁と入力した方が手間がかからない、というのがその理由。なお現在ではさらに簡素になり、「w」だけで同じ意味をなすスラングになってしまった。

■香具師
香具師と書いて「やし」と呼ぶ。「あいつ」という意味をこめて、こちらも掲示板などでよく使われていたんだけど、そのうち見なくなった。

これらはかつて様々な掲示板で見かけることのできたネットスラング。みなさんは覚えているだろうか。

かつてネットは魑魅魍魎が跋扈する無法の荒野だった

紹介した以外にも、いくつか今では死語となったスラングもある。「キボンヌ」、「ぬるぽ」、「マンセー」辺りは、たしか2007年ぐらいまでは見かけることがあった。この当時のネットの雰囲気は「電車男」や、「ユメ十夜」という短編映画集で、松尾スズキが監督した作品を見てもらうのが一番分かりやすい。

インターネットが普及しはじめた時期に多用されていたワードも、今となってはお役御免。恐らくこのまま徐々に忘れ去られていくのだろう。

今の方が、ネットを使う上でのストレスはかからない。表示速度もサクサクになったし、色んなコンテンツも増えた。だけど時折、15年ほど前のインターネットが懐かしくなるときがある。

一見何もなさそうだけど、探せば色んなものが見つかったあの感覚は、まるで闇鍋を想起させるに足る世界だった。当然それらの中には今では法律に抵触するものもあったんだけど、あの頃はまだその辺の感覚もゆるくて、魑魅魍魎が跋扈していた。色んな意味で「ネットから毒気が抜けたなぁ」と、しばしば思うこともある。

あわせて読みたい:ツイッターの「#中年ドラクエ」が話題

 

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