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カメは自分の約24倍の重さを運べる! 小学生がカメと作り上げた自由研究のクオリティが高すぎる

「どうして犬や猫は笑わないの?」「なんで宇宙には空気がないの?」――。改めて聞かれると疑問に思うけど、普段は気にも止めない。不思議だと思ったことすら忘れてしまう。でも、子供は違う。

毎日新聞社と自然科学観察研究会が開催する「第57回自然科学観察コンクール(通称:シゼコン)」の入賞作品が2月16日、公開された。

表彰された研究の中には、カタツムリとコミュニケーションを取ろうとする実験や、263日もカブトムシのフンと向き合い「月と地球の距離がフンの質量変化に影響を与えている」と導きだした研究など、非常にマニアックで将来有望すぎるものが多く見られた。

中でも目を引くのが、石川県在住の小学3年生、部家司さんの「いつも甲らをせおってきんトレしているカメの力はどれくらいかな」という研究だ。(文:市ヶ谷市子)

金沢と姫路の池や沼で捕獲された4匹のカメが実験に協力

カメ「甲ら筋トレなう」

カメ「甲ら筋トレなう」

「あんなに大きな甲らを背負っているのに、どうして速く歩けるのかな。きっと力持ちなのだろう」

いつもカメを見ていて疑問に思っていたことを研究したという部家さん。カメの体の大きさと筋肉量に関係があるのかという点に着目した。金沢の池でつかまえたクサガメの「かめちゃん」、姫路の沼で捕まえた同じくクサガメの「ひめ」「じ」「じょう」に実験を手伝ってもらった。

カメの体長、体重、体積、歩幅などを丁寧に測定する中で、「左目を怪我している『じょう』は5歳までにこの傷を負った」などが分かり、大好きなカメたちの生態に理解を深めていった。

一番持てなかったカメでも体重の14倍は運ぶことができた

実験では、実際におもりを背負って歩いてもらった。部家さんは、

「どんどんおもりを増やしてもカメが動いたので、どれだけ運べるのかワクワクした」

と興奮気味に観察していたようだ。そしてな、カメは用意した重りをすべて乗せた状態でも歩くことができたという。

結果、597グラムで体重が一番重い「ひめ」は自分の体重の23.6倍にもなる、14.1キロもの重りを運べることが判明した。一番持てなかったカメでも体重の14倍は運ぶことができた。

ちなみに体重27.3キロの部家さん自身も、カメと同様どれくら持てるか実験したが、約50キロ、体重の約1.8倍の重さしか運べなかったという。「カメはやはり力持ちだ」と感心したようだ。

若きカメ博士は、追加でおもりを用意して研究を続行しようかとも思ったそうだ。しかし、これ以上やるとカメが倒れそうだったので実験を終了させた。大切なカメだから当然だ。しかし博士は考えてしまう。「もっと持てたかも」。

「4匹のカメたちも、実験に付き合ってくれて、ありがとう。お礼に、立派なおうちを作ってあげるね!」

カメ愛と無邪気な追及心が垣間見られた研究は、協力カメへの感謝で締められている。この研究には、発想・視点の面白い優秀作品として「秋山仁特別賞」が贈られた。

大人でも気になる疑問からマニアックすぎる疑問まで、彼らなりの研究・分析を行ったシゼコン。今年の夏は、全国でどのような研究が行われるのだろうか。

あわせて読みたい:小学生「ぼく、タダで音楽聞けないと学校でいじめられるんだよ!」

 

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