夢の制度は「悪夢」かも? 英ヴァージングループの「無期限休暇」に意外な反論 | キャリコネニュース
おかげさまで12周年 メルマガ読者数
65万人以上!

夢の制度は「悪夢」かも? 英ヴァージングループの「無期限休暇」に意外な反論

「好きなときに休暇が取れて、好きなだけ休める」――。そんな夢のような制度を、英国ヴァージングループが打ち出しました。まずは本社スタッフから始め、うまくいけば子会社にも導入していくそうです。

この制度を提案した同グループの会長・リチャード・ブランソンは、会社のブログなどで次のような素晴らしいことを書いています。

「休暇を取るのに許可を求めることも、いつ出社する予定なのか告げる必要もない」
「仕事はその内容を重視すべきであって、何日何時間働いたのかということは重要ではない。9時から5時の間はきっかり働くという主義も、休暇の取り方に関する方針も必要ない」

英断を賞賛し、歓迎するコメントもあるが…

ヴァージングループのブログより

ヴァージングループのブログより

これを報じた英BBCのサイトには、読者から多くのコメントが寄せられています。まずはブランソンの英断を賞賛し、歓迎するコメントをご紹介しましょう。

「ボスが社員に全幅の信頼を寄せているから、社員は家族の一員のような気持ちになり、最高の仕事をしてくれるだろう」

「私が働いていた会社では、休暇を貰うには事実上頭を下げてこっそりと休むしかなかった。前の会社を円満退社できていなかったら、すぐさまブランソンの元で働きたいと思っていただろうな」

「前の上司が非公式に同じことをやっていて批判されたけれど、170%の利益を出していたよ。正しいマネジメントをそれが合う環境の中で実行すれば利益は上がるのだと思う」

2番目のコメントにあるような人が増えれば、無期限休暇の導入により求人倍率が上がり、優秀な人材が集まりやすくなる可能性もあります。

ただ、普通の企業ではなかなか難しいのは、3番目のコメントがあらわしています。業務の生産性が上がり、利益が増えても、批判したがる人はいるのかもしれませんね。

一方で、醒めた意見もあり、むしろ数では意外にも制度に対して疑問を持っている人の方が、支持派を上回っているようにも見えます。

「休まないという選択肢」の危険性を指摘する人も

反対派からのコメントは、次のようなものです。

「上司の心象を良くしたい人は、むしろ休まずに長時間働くようになってしまうと思うし、同僚からのプレッシャーだってある」

「自分のキャリアに傷をつけないように、今までよりも休暇を減らす人が出るのが目に見えている」

また、こんな可能性を指摘する人も。

「『全てのプロジェクトを完了させて、100%くつろげる時に限ってこの制度が使える』だって? つまりこの制度は、永遠に利用されないってことだ」

「この制度を導入して、休暇に関する方針を撤廃することは、つまり法で定められている休暇制度も撤廃することになるよね」

確かに休みを取るために同僚の感情や仕事の進捗を気にする状況は変わらないし、休暇の取り方を全て社員に任すことで「休まない」という選択肢も生まれてしまいます。

その辺りは個人の事情なので、自分で判断してくださいね――。そう言われてしまえばそれまでですが、現実には夢の制度が「悪夢の制度」になってしまいかねません。最後に、読者からの評価が高かった皮肉をひとつ。

「ブランソンは、コールセンターのスタッフと彼の専属ドライバーには、この制度は適用しないんだろうなあ」

(文:m.shim)

(参考)Virgin’s Richard Branson offers staff unlimited holiday (BBC)

あわせてよみたい:英国で「週4日制」の議論が活発化

 
ライク・ア・ヴァージン ビジネススクールでは教えてくれない成功哲学
ライク・ア・ヴァージン ビジネススクールでは教えてくれない成功哲学
  • 発売元: 日経BP社
  • 価格: ¥ 1,944

【PR】注目情報

関連記事

次世代バナー
次世代バナー

人気記事ランキング

  1. 「お前は客じゃない!」外資系企業の支配人がクレーマーを一喝 「お客様は神様」ではスタッフを守れない
  2. 「カップ麺は贅沢品。節約できるのは米とパスタ」 都民ファ音喜多議員の呟きに批判噴出「貧困者の実態が分かっていない」
  3. 「有休は入社初日から取得可能に」政府案に注目集まる 「そもそも有休あっても取得できない」という残念な声も
  4. 社会人の約半数「勤務条件に満足していない」 改善してほしいのは「給与を増額」「休日・休暇の取得」
  5. 残業体質は世代や職場を超えて「遺伝」する 月60時間以上だと「働くこと自体をやめたい」のに幸福度が高いという矛盾
  6. 日本のIT企業、「成果主義」は幻想? 年功序列をベースに給与決定する企業85%
  7. 「30過ぎて貯金100万も作れない奴はクズ」匿名ブログが物議 「それぞれ事情がある」という批判が相次ぐ
  8. 「相席」海の家の営業見送りは当然なのか 神奈川県知事が疑問視「男女が食事して『風紀が乱れる』って時代と合わない」
  9. 「夫の年収、いくらなら専業主婦でも大丈夫?」妊婦の問いかけに「都内で子ども2人だったら1000万でもキツい」と甘くない声
  10. 「レジでお金を投げてくる客」ってなんなの? 店員の心情を的確に表現した動画が話題