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「日本は誤報や虚報に無頓着」報道の事実確認徹底へ 「ファクトチェック・イニシアティブ」が発足

真偽が不明の情報やフェイクニュースがSNSで氾濫するようになり、世界的にファクトチェック(事実確認)の重要性が叫ばれるようになっている。

そうした中、ジャーナリストやメディア関係者、大学教授らが中心となり「ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)」が発足。6月21日、都内で記者会見が行われた。

スマートニュース藤村さん「ファクトチェックを人力で行うには限界がある」

都内で開かれた記者会見の様子

都内で開かれた記者会見の様子

FIJの発起人で、日本報道検証機構の代表理事も勤める楊井人文さんは「デマや真偽不明の情報が拡散されるのを防ぎたい。特定の言説への検閲や排除ではなく、言説が事実に基づいているかどうかを検証していく必要がある」と語った。

ファクトチェックに取り組んでいる非営利団体やメディア各社を支援するため、ガイドラインの作成や財政面での援助を行っていくという。また自然言語処理や知能情報学に詳しい東北大学の乾・岡崎研究室と連携し、ファクトチェックを効率化するシステムを作る予定だ。

発起人の1人でスマートニュースの執行役員である藤村厚夫さんは、「情報量が爆発的に増え、ファクトチェックを人力で行うには限界がある。テクノロジーを利用してファクトチェックを支援する必要がある」と説いた。

乾・岡崎研究室では、SNS上の様々な情報から誤っている可能性のあるものを抽出・分析する「言論マッププロジェクト」に取り組んできた。同研究室の乾健太郎教授は、「ファクトチェックにはいくつかの段階があるが、人力で取り組む前の下準備は効率化することが可能だ」というコメントを寄せた。

「スマートニュースのタブから『まとめ』を削除するのは難しい」

7人の発起人が記者会見に参加した。

7人の発起人が記者会見に参加した。

同じく発起人に名を連ねるジャーナリストの牧野洋さんによると「アメリカではファクトチェッカーが専門職として成立している」という。

「大手の報道機関には専門のファクトチェッカーがいて、記者の原稿に誤りがないか徹底的に検証しています。アメリカではファクトチェックの重要性が認識されており、寄付も集まりますし、人材も豊富です。日本はまだスタートラインに立ったばかりです」

「日本は誤報や虚報に無頓着」と指摘したのは、一橋大学教授のジョン・ミドルトンさん。「報道の自由を濫用した虚報を抑制していく必要がある」と語った。

FIJの発足に携わった「スマートニュース」は、スマートフォン向けニュースアプリ「SmartNews」を提供している。アプリ内には、「エンタメ」や「経済」といったジャンルごとのタブがあるが、中には2ちゃんねるのまとめ記事などが掲載される「まとめ」というタブもある。

ジャーナリストの津田大介さんは、「SmartNewsのタブから『まとめ』を削除して(中略)ほしい」「フェイクニュースとは言わないまでもミスリーディングなニュース拡散することが結構あるので」と3月初頭にツイートしていた。

この点について会場から質問が出ると、藤村さんは「FIJの発起人としてではなく、スマートニュースの代表として回答する」と前置きした上で、「『まとめ』については3段階で内容をチェックしています。それでも問題が生じることはあるので、今後も検証プロセスを深めていく」と答えた。また、楊井さんは「個別に記事をチェックしていくのが重要。まとめサイトを一律で排除するのは難しい」と語っていた。

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