一人旅をする人の4割は「本当は人付き合いがしたい」――特徴は「ネット・趣味の友人は多い」「周りに合わせない」「探求心がある」
リサーチ・アンド・ディベロプメントは9月28日、一人旅をする人の特徴についての調査結果を発表した。調査は2016年10月に自記入式で実施し、首都圏の18~79歳の男女3000人から回答を得た。
一人旅をする人は8%で、そのうち男性が81%と、圧倒的に女性(19%)を上回る。また、「既婚(配偶者あり)」は24%となり、配偶者がいても約4人に1人はひとりで旅行に行っているようだ。
同行者がいる人の内訳をみると、「子供や孫など家族と」が最も高く39%。「親しい友人」が26%、「夫婦二人で」が15%と続く。
一人旅をする人の2割は「思うように人付き合いができない」
一人旅をする人に、人とのつきあいについて聞くと、「あまり人と付き合いたくないと思っている」が28%でやはり最多。一方で「人と付き合いたいと思っているが、なかなか思うようにできないでいる」(21%)と「色々な人たちと積極的に付き合い、付き合いの輪をどんどん広げたいと思っている」(15%)の合計が36%と、4割近くが本当は人と付き合いたいということが分かった。
しかし一人旅をする人は、同行者がいる人と比較して、普段から付き合いがある友人が全体的に少ない。付き合いがある友人を具体的に見ていくと、「学校の友人、学生時代の友人」で54%(同行者あり60~77%)、「職場関係、仕事関係の友人」で48%(同62~66%)、「近所の友人」41%(同46~54%)などでは、最も低い数値となっている。
一方で一人旅をする人は「趣味や習い事、スポーツ等を通じて知り合った友人」との付き合いは多く、42%と全体でも2位に入った。また、「ブログやネットを通じて知り合った友人」とい付き合いがあるという人は18%で最も多いという結果となった。
「一人旅をする人は、実は誰かと一緒に旅行を楽しみたいと思っているのかも」
生活の中で力を入れている分野を見ていくと、同行者がいる人は「衣食住」(62~66%)、「家族のふれあい・団らん」(53~79%)高いが、一人旅をする人はあまり力を入れていない(「食生活」54%、「家族のふれあい・団らん」34%)。
一方、「趣味・教養のための活動」は67%で他より7~29ポイント、「自分の学習」は49%で5~18ポイント高い結果となった。
また「特定の分野について深く探求するほう」と回答したのは一人旅をする人が55%、同行者がいる人は38~46%となっており、探求心が強い傾向にあることが分かった。「幅広い情報に接したい」(36%)と「他人より早く新しい情報に接したい」(25%)でも最多となっている。
「自分の意見や経験で物事を決める」(66%)や「最後まで自分の考えを押し通すほう」(36%)も1位だが、「大勢の意見に合わせるほう」は35%で最下位となった。
一人旅をする人の中には「人と付き合いたい」人が4割弱、うち2割はなかなか思うように人付き合いができていないと感じていることから、同社は
「(その2割の人は)人とのコミュニケーションがうまくいかず、気軽に旅行できる友人が少ないだけで、実は誰かと一緒に旅行を楽しみたいと思っているのかもしれません」
とプレスリリースで述べている。
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