勧誘者は「妙にポジティブ」 「かつての友人トラップ」に引っかかる人多し マルチ商法トラブルまとめ | キャリコネニュース
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勧誘者は「妙にポジティブ」 「かつての友人トラップ」に引っかかる人多し マルチ商法トラブルまとめ

SNSが普及して、昔の友人・知人と気軽に連絡が取れる便利な時代になった。しかし、学生時代の友達から突然連絡が来て、いざ会ってみると、実はマルチ商法の勧誘だったという苦い体験はないだろうか。

国民生活センターによると、全国の消費者から寄せられた相談をまとめたデータベース「PIO-NET」では、健康器具・化粧品・学習教材・出資など、マルチ取引によるトラブルが急増しているという。近年増加するマルチ勧誘の巧妙な手口やトラブル事例をまとめた。

旧友との再会に胸躍らせるも、会うなり「補正下着セミナー」に連行 お土産に50万円の見積書

うまい話には注意です

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環境やライフステージの変化で、学生時代の友人と疎遠になって行く寂しさを感じる人もいることだろう。以前、発言小町にこんなスレッドが立てられた。遠方に嫁いだ友人から久しぶりに連絡をもらい、家に招待された。手土産を用意し、慣れない高速に乗り友人宅に向かう彼女は、手づくりランチでもてなされ、懐かしいお喋りに花が咲くことを期待していたようだ。

しかし、友人宅に着くなり手渡されたのはお弁当。トピ主は半ば強引に、補正下着のセミナーに連れて行かれてしまう。30名ほどの見知らぬ人々に囲まれ4時間も絶えた挙句、再び友人の家に戻り、下着を試着させられ、50万円の見積書を渡されて帰ってきたという。

『変わってしまった友人』というタイトルでスレッドを立てたトピ主は、「人間不信になりました」と締めくくっている。さぞやショックが大きかったことだろう。【→詳しく見る】

友人の急な誘い、異業種交流会での出会いには警戒して損なし

学生時代のサークル仲間から「久しぶりに会おうよー」などと突然の誘いがあったら、一度は警戒しても損はなさそうだ。勧誘された人の体験談によると、勧誘者は同級生に片っ端から声をかけ、SNSで突然友達申請したり、いきなりLINEしてくるという。ほぼ8割だとか。”妙なポジティブさ”が感じられることも一つの特徴だ。

知人に声をかける以外では、ネットワークビジネスの主催者が異業種交流会などと銘打ったイベントを開催し、参加者を勧誘するケースもあるようだ。

キャリコネニュースでは、異業種交流会をきっかけに実際に勧誘に遭った20代男性を取材した。知り合った男性からお茶に誘われ、待ち合わせ場所に行ってみると「見るからに金持ちそうな身なりをした別の男性」も同席していて、一目で怪しいと察したという。「このビジネスをするといかに儲かるか」を延々と説明された挙句、興味がないと表明すると、「あなたには覚悟がない」などと声を荒げられたという。【→詳しく見る】

海外マルチ事業者とのトラブルは20代で急増 契約書の無い取引は危険

国民生活センター越境消費者センター(CCJ)によると、昨年から海外マルチ事業者とのトラブルが急増しているという。トラブル内容には、特定商取引法を順守せず、契約書を交わさない、解約に応じないなどの事例が多い。

国民生活センター相談情報部の担当者によると、2015年は65%、2016年は53%が20代からの相談で、被害者の年齢層は圧倒的に若者が多いという。海外事業者とのマルチ取引に関わるトラブルは3年前から急増したとも明かしている。

SNSを介してマルチ取引を契約した20代女性を例に挙げると、彼女は初期費用約20万円を事業者に振り込んだ後トラブルになった。不明点を問い合わせても「マニュアルを見ろ」の一点張りで、解約を希望するも、利用規約に「クーリング・オフは2日以内」と記載されていたため、どうしたらいいか分からず同センターに相談したという。

センターの担当者は、「マルチ取引が連鎖販売取引にあたる場合には、海外事業者との契約であっても、特定商法取引上のクーリング・オフを主張できる場合がある」と呼びかける。また、利益を得る仕組みに納得がいかなかったり、契約書の発行がない場合は危険、と注意喚起している。【→詳しく見る】

友人とこまめに連絡を取り合うことも、マルチ商法トラブル防止策の1つかも

筆者も数年前にこんな体験をした。SNSのオフ会で出会った女性とすっかり打ち解けた後、「今度家でパーティーするから来ませんか?」と誘われ、Facebookで彼女の名前を検索すると、実は大手マルチ企業の幹部だったのだ。

友人からの誘いにすら安易に応じられないとは世知辛い世の中だ。マルチ勧誘を見抜くためにも、過去の事例から予備知識を得て、断る勇気を併せ持ちたい。人間不信にならぬよう、仲の良い友人には適度に連絡を取りあうことも必要だろう。

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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