大赤字なのに社員の基本給アップ「企業が成功するには、まず社員が満足しなければならない」マクドナルドCEOの発言が話題に

公式サイトをキャプチャ

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常にハンバーガーチェーンのトップを走るマクドナルド。だが、敏腕経営で名を馳せた前CEO・原田泳幸氏の時代、2012年4月頃から売り上げが落ち始める。

カサノバ氏にトップが変わって間もなく、上海工場での使用期限切れの鶏肉問題や、異物混入事件が消費者離れに拍車をかけた。上海の鶏肉は日本に輸入されていなことが分かったものの、2015年には過去最悪・349億円の赤字に転落してしまう。

これが経営を見直す大きな転機となり、カサノバ氏は全国の店舗に通い、客や現場のスタッフ、店長や社員の声に耳を傾けた。マクドナルドに関わる全ての人とのコミュニケーションを密に図ることで、一体感を生みだす努力をしたのだ。その結果、2017年の業績はみごとなV字回復を果たし、純利益が過去最高の見通しとなっている。

原田社長時代を知る大阪のフランチャイズオーナーは、2人の経営方針の違いをバスの運転に例えてこう評していた。

「確かに原田さんの運転は荒かった。でも、サラの運転も荒いですよ。(中略)ただ、サラの場合は『次は右に行きますよ、左に行きますよ』ということを明確に私たちとコミュニケーションをとってくれる」

一番厳しい2014年に、頻繁に店舗を訪れたカサノバ氏に対して、「この人はついて行くことが出来る人だと思った」と信頼感を語った。

「過去最大の赤字を記録した中で、なぜ基本給を上げたのか」

驚くことに、同社は過去最大の赤字に転落した時期、社員の基本給をアップしたという。MCの村上龍氏が理由を問うと、カサノバ氏はこう答えた。

「マクドナルドのビジネスは『人』によって支えられています」
「つまり、私たちが成功するためには、まず社員たちが満足しなければなりません。当然のことですよね」

人材を使い捨てにする経営者や、なかなか上がらない賃金に不満を持つ人が多い中、この言葉に感動した視聴者は多かったようだ。あるツイッターユーザーが「マクドナルドCEOのカサノバさん良く言ってくれた…! 」とツイートすると、たちまちネット上で話題となった。

「この思想は日本の経営者に欠けてる思想だと思う。完全に人を使い捨てにし続けて生産性の低い人財を作り出したのは経営者の責任だと思ってる。」

というリプライにも多くの人が「いいね」するなど、称賛の的となっている。

一方で、異物混入事件の際、記者会見に出席しないことがあったなどを挙げ、「あまり持ち上げるのはどうかと思うよ」といった厳しい声や、「一体感」を持ち出すのは「ブラック企業の洗脳に近い」などの指摘も出ている。

とはいえ、日本人向けに開発された「グランバーガー」はふわふわのバンズが本当に美味しそうだった。客のニーズに答え、社員のモチベーションを上げてビジネスを成功に導く手腕は、やはりたいしたものなのだ。

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