【白菜1玉600円超】野菜の異常高騰、いつまで続くの? 「少なくとも今月はこのまま。2月も安定した供給は見込めない」
寒い日は鍋でもして温まりたい。そう思っても野菜の価格高騰で、中々手が出ないのが現状だ。
農水省が1月10日に発表した「食品価格動向調査」によると昨年12月の最終週は、白菜1キロ当たりの平均小売価格が285円と、昨年の約2倍になっている。その他、キャベツ、大根も同様で、レタスは約2.4倍にも上る。
キャベツのセールをしている店舗では「爆買い」していく客も
キャリコネニュース編集部が東京都港区のスーパー・青果店4店舗を回ったところ、白菜はどこでも1玉550~650円、キャベツは600~650円程度の値段が付けられていた。ある青果店は「1玉600円なんだけど高いよね。他のスーパーで4分の1カットとか買った方がいいよ」と勧める。
カット売りをしているスーパーでは、白菜4分の1カットで198円、キャベツで139円となっていた。こちらも決して安い値段ではない。そんな中、別の青果店はキャベツ2玉150円という破格で売りだしていた。
スタッフは「お正月セールというのもあるんですけど、雪が降る前に収穫した産地直送のものです。今ある分だけの価格になります」と語る。あくまでも特別価格のようだ。客の中には10玉以上を”爆買い”する人もみられた。
野菜価格高騰の理由は、昨年秋以降の台風や日照不足の影響で生育不良となったことが原因だ。農水省園芸作物課の担当者は、
「全国的に出荷量が減ったため、価格が高騰しています。野菜については買い控えというより、平年と同じまたは下回るものを選んで買っている人が増えているのではないでしょうか」
と話す。
「例年より寒かったから、鍋需要も高まって価格高騰したのでは」
同担当者によると、玉ネギ、バレイショ、ナス、キュウリなどは平年並みで、トマトも価格が落ち着いた状態だという。
「昨年の台風21号の影響で野菜の出荷数が減り、高騰しているとします。しかしその後に生育したものが無事育てば、市場への供給も安定します。ただ白菜やキャベツなど葉物に関していえば、最低でも1月中はこのまま。2月以降もどうなるかはわかりません」
JA全農いばらき園芸課の白菜担当者も「1月から2月にかけて安定した供給は見込めない」と話す。そもそも出荷量が平年より少ないという。
「野菜は全体的に高騰していますが、白菜に関しては、年末はまだ手が出しやすい価格だったと思います。しかし年が明けてさらに高騰。今年のお正月が例年より寒く、『鍋を食べたい』という人も特に多かったため、需要に供給が追い付いていない状況だと考えています」
鍋シーズン中は野菜の高騰が続きそうだが、体も財布も寒くならないようにやりくりをする必要があるようだ。