裁量労働制の拡大に反対する緊急デモ、25日に新宿で実施へ 主催者「全ての人がこの問題の当事者になりうる」
最低賃金を1500円に引き上げるよう求めて活動する「エキタス」は2月25日、裁量労働制の拡大に反対する緊急デモを新宿で開催する。
エキタスのメンバー・栗原耕平さんは、
「裁量労働制で働く人や今後対象になりそうな人に参加してほしい。制度とは直接関係がないという人も、この問題の当事者になりうると思う。制度の拡大によって長時間労働が助長されると、労働市場全体が悪化する危険があるからだ」
と幅広い参加を呼び掛けている。
「すでに違法な適用が行われている。制度が拡大されれば今以上に悪用されかねない」
デモは、13時15分に柏木公園(東京都新宿区)集合、13時30分に出発し、JR新宿駅南口~東口方面を周る予定だ。エキタス東海も同日、JR名古屋駅(愛知県名古屋市)東口交番前集合で17時30分からデモを行う。
栗原さんは、同制度の拡大を次のように批判している。
「実際には裁量のない人に適用し、残業代を支払わないという違法な適用がすでに行われている。対象が拡大されれば、今以上に悪用されかねない。そもそも拡大する対象も規定が曖昧だ」
21日には、政府が適用拡大を1年延期し、2020年4月から施行する方向で検討していると報じられた。厚労省実施の裁量労働制関連の調査に不備があったことが原因だと見られる。エキタスは22日、ツイッターに「さっさと廃案」と投稿。延期ではなく、拡大そのものを取りやめるよう求めている。