近大の志願者数が過去最高19万人、MARCHを抑えて5年連続トップ 「マンガ約2万2000冊を所蔵したアカデミックシアターが人気」
少子化が進んで定員割れとなる大学も少なくない中、近畿大学は3月12日、2018年度入試の志願者数が過去最高の15万6225人になったと発表した。推薦入試を含む総志願者数も昨年から約2万8000人増加し、同大史上最高の19万2457人に上った。
毎日新聞も同月6日、私立大志願者数ランキング(2018年)で近大が5年連続トップになったと報じた。
同大は東大阪や奈良、和歌山などにキャンパスがあり、近畿地方からの志願者が最も多い。しかし関東地方からの出願者も前年度比18.2ポイント増の3793人、北海道からも前年度比28.8ポイント増の1019人と全国から志願者を集めている。
国際学部の開設で海外志向の学生を取り込むことに成功
同大は、世界で初めて完全養殖に成功した”近大マグロ”の知名度向上などで「近大ブランド」が全国に浸透し、志願者数が増加したとしている。また、文系と理系の募集定員比率がほぼ1:1とバランスが良く、様々な受験者層を獲得しているのも一因のようだ。
2017年4月には東大阪キャンパスにアカデミックシアターがオープン。24時間利用できる自習室やマンガ約2万2000冊を所蔵する図書スペースが話題になった。
同大の広報担当者は、
「アカデミックシアターという独自の施設が若い感性を持った学生からの支持を得ています。また2016年に国際学部を開設したことで海外志向の学生も取り込めました。就職支援が充実しており、2017年度の就職率は97.6%に上っています。こうしたことも志願者数の増加に結びついていると思われます」
と話している。
志願者が増えているだけでなく、外部からの評価も高い。英国の教育情報雑誌『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』が発表した世界大学ランキングでは直近3年間、関西私学のトップに。リクルート進学総研が実施している「進学ブランド力調査」でも関西エリアで、関西大学と同率1位となっている。
最近は、M-1ファイナリストのお笑いコンビ、ゆにーばすの川瀬名人の母校としても知られるようになった近大。来年度の4月1日にもつんくさんプロデユースの派手な入学式を執り行う予定だという。