「20代で年収1100万円」激務だけど超高給 ! 外資証券の労働環境、豪華な福利厚生にも驚愕
これまでキャリコネニュースでは、口コミを元に様々な職場の実態を垣間見てきたが、今回は外資系証券の職場の実態に迫ってみたい。
手数料の安いネット証券なども台頭してきた証券業界。各社では積極的にAIなどを導入し、業務効率化などを進める動きが広がっている。また、日本ではマイナス金利が導入されて2年が経つが、欧州など世界的な低金利の長期化で銀行の貸出業務は厳しい状況が続いている。巨大グループを形成する世界の主要金融機関では、トレーディングや投資信託などの販売が各社の浮沈を握っている面もあるようだ。
金融業界の中でも特に高給、かつ実力主義・成果主義といったハードなイメージのある外資系金融だが、そこで実際に働く人たちの証言から各社を比較してみよう。
ゴールドマン・サックス証券「社内にはジムやカフェがあり設備が充実」
1869年に創業、ニューヨークを本拠地として、世界の主要な金融市場に拠点を擁するザ・ゴールドマン・サックス・グループ。日本では1974年に東京駐在員事務所を開設した。
女性の活躍推進などダイバーシティを重要なビジネス戦略として位置付け、実際に口コミでも「女性の管理職を増やそうと会社は積極的に女性を登用します」(プロジェクトマネージャー 40代前半 男性 1800万円)といった声があった。
また社風などに関しても、「社内にはジムやカフェがあり設備が充実しています。有給も非常にとりやすく、消化率はかなり高いと思われます。社会貢献を重視しており、社員は何らかの活動に少なくとも年に一回参加することを求められます。社員同士も仲がよく、社風が合えば非常に良い会社だと思います」(アナリスト 20代後半 男性 2000万円)と、高い評価が目立った。
「実力があれば、男女関係なく管理職になります。競争は激しいので、社内政治力も必要ですし、結果も出す必要がありますが、フェアだと思います。タフで優秀な女性の管理職も多いので、そういう繋がりは、刺激にもなります」(金融関連職 30代後半 女性 1500万円)
「非常にクリエイティブな人たちと一生懸命働く環境なので、仕事をメインに頑張りたい人にはとてもやりがいがありますが、給料も高い分、仕事の要求度も高いので、コミットできない人には辛いかもしれません。エネルギー高く、ガッツリ働きたい人には、エキサイティングで面白くやりがいのある達成感のある仕事場です」(金融関連職 30代後半 女性 2000万円)
メリルリンチ日本証券「キャリア形成は自分次第でいくらでもなる社風」
世界最大級の金融機関バンク・オブ・アメリカが、企業金融、投資銀行、金融市場の各業務を行うグローバル・ブランドとして展開するメリルリンチ。日本市場には1947年に参入しており、アジア太平洋地域では12市場23か所の拠点を構える。
給与について「同世代の人間よりはかなり多額の報酬を貰えていると思う。また、上司の年収を聞いてみても、一般の人が羨むレベルである。成果を出すほど報酬は増え、年次はあまり関係がなくなってくる。そのような環境で耐えられる方は、報酬面では不満はないと思う」(企画営業 20代前半 男性 500万円)といった声が見受けられた。
また、業務の多忙さゆえか、「(社内恋愛は)わりと多いほうだと思う。社外で新しく見つけるより、仕事について理解を示してくれる社内の人間の方が良いと思う人が多いからではないかと思っている。同期でも付き合っている人が何人かいる」(企画営業 20代前半 男性 500万円)という話も。
「女性の管理職の方は沢山いらっしゃいます。中途の方のキャリアパスも金融出身ではない方で管理職である方もいらっしゃいますので、キャリア形成は自分次第でいくらでもなる社風ではあるかと思います。ばりばりやっていきたいと思われる方には、最適な場所ではないかなと思います」(20代前半 男性 正社員 650万円)
バークレイズ証券「貢献度が高いと判断されるとボーナスが数百万円上積み」
2008年の金融危機に際し、リーマン・ブラザーズの北米事業を傘下に収め、真のグローバル金融機関へと成長を遂げたバークレイズ証券。世界40か国以上に広がるネットワークと高い専門性を活かして、資金調達や運用、リスク管理ソリューションなどの幅広いサービスを提供している。
「会社が六本木ヒルズにあり、職場全体の雰囲気としては華やかな外資系に近いとは思う。一年に一回ある会社のお祭りに関しては、外資らしい家族同伴OKのイベントがある。また、その日に限っては、家族を職場にも呼べるので子供がオフィス内走っていたり、アットホームな印象をもった」(金融関連職 20代後半 女性 750万円)という口コミが印象的だ。
「社内恋愛については非常に寛容です。大っぴらにしているわけではなのですが大目に見てもらえる雰囲気です。ただし金融機関ですので、フロント(営業、トレーディング部門)とミドル(牽制部門)とバック(決済、事務処理部門)をまたいだ恋愛の場合は会社に届け出る決まりになっています。他社事例ですが、トレーダーの損失をミドル・バック部門にいる恋人が隠すのに協力して損失が拡大したという事件が過去にあったことを踏まえたルールなのだそうです」(金融商品開発 30代前半 男性 1250万円)
「掲載の給与は基本給で、別途業績給が付きます。就職同期の話に基づいて推測する限り、報酬は日系の同業(メガ系銀行証券、日系トップの証券会社)と比べると高いほうだと思います。一方でリーマンショック前からいる上司先輩の話を聞いていると、当時ほどボーナスは出なくなっているらしいですがそれでも同業比依然高いと感じます。大き目のディールを決めることができて、そのディールチームの一員として貢献度が高いと判断されるとボーナスが数百万円上積みされます。社会保険も充実しており、報酬自体には満足しています」(金融商品開発 30代前半 男性 1250万円)
JPモルガン証券「年1回2週間休暇が権利ではなく義務」
関東大震災の翌年の1924年、日本政府が初めて発行した震災復興公債1億5000万ドルを引き受けたことから始まるという、日本におけるJ.P.モルガンの歴史。70年代には東京駐在員事務所が開設、組織改編により2006年からJPモルガン証券株式会社として営業開始した。
「基本的に給料は高いです。各初級の初年度では、新卒で650万程度、アソシエイトで850万程度、ヴァイスプレジデントで1000万程度、エグゼクティブディレクターで2000万程度だったと思います」(トレーダー 40代前半 男性 1500万円)という口コミがある一方、「マーケット部門は基本的には朝早く、夜はそこそこ。帰社時間は基本的に、個人の裁量に任せられているようなところもあります。バックオフィスなどの部門は基本的には夜は遅く、そのぶん交代で朝の出社時間を調整しています」(トレーダー 40代前半 男性 1500万円)といった声もあった。
「システムテスト以外は休日出勤なし。休日出勤時は上司承認必須。年一回2週間休暇が権利ではなく義務なので、有給休暇は比較的とりやすい。基本的に早い者勝ちで有給取得可能な日が決まるので、毎年同じ時期希望なら早めに上司承認申請すべき」(財務・会計関連職 40代前半 女性 1000万円)
「事務方では出産・育児の環境は整っていて、出産後に復帰される方は多いです。出産後の復帰は元の部署に戻ることはほぼなく、時短が許容される部署への異動になりますが、特に出産後の女性が多く働く部署もあり、そこでの勤務は周囲の理解もありやりやすいと思います」(営業事務・管理事務 30代後半 女性 1000万円)
モルガン・スタンレーMUFG証券「社内にマッサージルームがあり無料で利用可能」
2010年のモルガン・スタンレーと三菱UFJフィナンシャル・グループによる日本での証券合弁事業の開始に伴い、モルガン・スタンレー証券株式会社から現在の社名となった同社。ホールセール専門の証券会社で、機関投資家や法人向けの金融商品取引業務を行なっている。
外資系というと福利厚生は手薄なイメージもあるが、三菱UFJフィナンシャル・グループの資本も入っていることもあってか、「福利厚生はよくあるパッケージで提供されていたり、保養所を安く利用できたりなどがある。家庭がある人はたまに保養所を使っていたようだ。社内にマッサージルームがあり無料で利用もできた。福利厚生全体については特に不満はなかった」(事務管理 30代前半 女性 800万円)という。
「給料は非常に満足でした。会社としては非常に安定しており優秀な方もたくさんいたために、毎日野心の高まる環境下での仕事は非常に楽しかったです。給料査定制度も非常に満足しており、皆さん公平だったと思います」(組織・人事コンサルタント 20代前半 男性 1100万円)