東京医大の点数操作で駐日フィンランド大使館がツイート 「フィンランドの女性医師の割合は6割、世界で3番目に高いんだ」
東京医科大学で、一般入試の女子受験生の得点を一律に減点し、合格者数を抑制していたことが報じられた。ネットでは「女子受験生は集団訴訟を起こすべき」など批判的な声が非常に多く寄せられている。
報道を受け、各国の在日大使館も反応。公式ツイッターアカウントが自国の医学部の女子学生や、女性医者の割合について投稿した。
フィンランドの耳鼻咽喉科の医師、13人中8人が女性
在日フランス大使館は8月2日、「フランスの大学医学部に占める女子学生の割合は、2000年の57.7%から2016年には64.1%に上昇しました」と投稿。添付のグラフによると2000年と比べ医学・歯学・薬学部の女子の割合が6.4ポイント増えている。
2021年には医者のパリテ(男女同数)が実現される見込みだという。同アカウントは「皆さん、是非フランスに留学に来てください」と呼びかけた。
これに対して「これフランスっぽいツイートで好き」という肯定的な声や、「こうやって日本は優秀な女性を海外に流出させる」という声も寄せられた。
駐日フィンランド大使館も同日、ツイッターで「フィンランドの女性医師の割合は57%とOECDの調査で世界で3番目に高いんだ」と投稿。内閣府男女共同参画局のコラムを紹介した。
コラムによると、フィンランド・タンペレ市の大学耳鼻咽喉科での勤務経験を持つ医師が「同科の医師数は13名でうち女性が8名(当時)」と語ったという。
厚労省の資料によると、日本の女性医師の割合は2016年で21.1%。女性医師の比率は上昇傾向にあるものの依然少ない。また、OECD加盟国の平均は41.5%だといい、日本は最低レベルだという。
「医師以外でもできることは他に任せるなど工夫してワークライフバランスを大切にしてる」
フィンランド大使館は「他にも柔軟な働き方が認められたり、医師以外でもできることは他に任せるなど工夫してワークライフバランスを大切にしてる」ともツイートしていた。医師が働き続けられる環境が整えられているようだ。
そもそも、東京医大が女子学生の点数を操作していた背景には、結婚や出産などのタイミングで仕事から離れることが多い女性医師の比率が増えると現場が混乱する、という事情があったと言われている。点数操作はもちろん論外だが、日本の医療界の過酷な労働環境を見直し、女性医師でも働き続けられる環境を整備していくことも重要だろう。
【今日のプチ知識?】 フランスの大学医学部に占める女子学生の割合は、2000年の57,7%から2016年には64,1%に上昇しました。そして、2021年には医師のパリテ(男女同数)が実現されそうです。皆さん、是非フランスに留学に来てください ????? #一律減点 #東京医大 #医学部 @CampusFrance_jp pic.twitter.com/4UvrAQzmu1
— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) 2018年8月2日
これフランスっぽいツイートで好き(笑)
— Jay (@Nobo1969) 2018年8月2日
こうやって日本は優秀な女性を海外に流出させる。
— くりん (@rftejbg) 2018年8月2日
フィンランドの女性医師の割合は57%とOECDの調査で世界で3番目に高いんだ。この前日本の内閣府がコラムでフィンランドの医療制度と働き方を書いたよhttps://t.co/PepeG9i3mw 他にも柔軟な働き方が認められたり、医師以外でもできることは他に任せるなど工夫してワークライフバランスを大切にしてる
— 駐日フィンランド大使館 (@FinEmbTokyo) 2018年8月2日