甲子園の土「買ってどうするの?」フリマアプリの出品に古市氏が疑問「アイドルのCD買うみたいなものですかね?夢に乗っかるみたいな」
甲子園で熱戦が続く中、球場の土がフリマアプリ「メルカリ」に続々出品され、話題になっている。甲子園の土は言うならば、高校球児の努力の証。それが簡単に売買されている現状に、複雑な心境を抱えている人も少なくないだろう。
8月19日に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)でもこの騒動を取り上げた。出品者のモラルを問う声が多い中、社会学者の古市憲寿は「アイドルとかのCD買うみたいなもんですかね?夢に乗っかるみたいな」と購入者側の心境を推察した。(文:石川祐介)
「甲子園で生まれた土じゃなくて、どっかから持ってきた土でしょ?」
スタジオの野沢直子さんは「これは売っちゃだめでしょ。売ってほしくないけどな。自分の子どもにあげたり、そういうじゃないのかな」と、知らない人に売ることへの拒否感を示す。T.M.Revolutionの西川貴教さんは「システム自体はすごく良いと思うんですよ」とフリマアプリの利点を認めつつ「他に方法ある気しますけどね」と煮え切らない様子を見せた。
そんな中、古市さんは「そもそも土っていります?」と根本的な疑問を口にする。西川さんは「甲子園といえば憧れの場所ですよ」とたしなめるが、「甲子園で生まれた土じゃなくて、どっかから持ってきた土でしょ?」と反論。
甲子園球場のグラウンド整備を行う阪神園芸は2010年、甲子園の土と同じ配合の土「甲子園グラウンドキーパーの土」を、15リットル入り1袋2310円で個人向けに販売したことがある。古市さんはこれを引き合いに、
「そうやって売ったりしてるんですよね。甲子園自体、甲子園の土が入ったキーホルダーを配布したり結構土をフリーに配ってるんで、今回のメルカリのことで騒がなくても良いんじゃないのかなって思います」
と語った。
西川さんも「人の夢に乗っかって何が楽しいんだろう」と疑問
さらに、
「買うほうも恥ずかしいっていうか、『買ってどうするの?』って気持ちはありますよ」
と疑問を口にする古市さん。甲子園に出場した人が記念に土を持って帰ることは理解できても、出場者でない人が欲しがる心理が分からないらしい。これには他の出演者も同じで、西川さんは「人の夢に乗っかって何が楽しいんだろう」と首を傾げる。古市さんの
「アイドルとかのCD買うみたいなもんですかね?夢に乗っかるみたいな」
という意見には、スタジオ一同「なるほどね」と納得していた。
ツイッターでは古市さんの意見に「お前なぞに価値が分かってたまるか」などの否定的な声も見られるが、「自分も古市さんと同じ意見だな。甲子園球場の土の魅力がいまいち分からない」と共感を示す意見も少なくなかった。