遺伝病の検査をした犬猫の販売開始 ペットショップのコジマが業界初の取り組み
ペットショップの経営などを行うコジマは1月中旬から、重篤な遺伝病の検査を行った犬猫の販売を開始した。個体の遺伝子検査を実施するペットショップは業界初だという。
検査の実施対象は、プードル、ダックスフンド、チワワ、ゴールデンレトリーバーなど13犬種、ペルシャ、アメリカンショートヘアー、アビニシアンなど18猫種となっている。対象種すべてを検査し、購入費用に別途1万2960円(税込)加算される。
「致死性の高い病気」「飼育が困難な遺伝子病」等の検査
同社は以前から、獣医師による健康診断、ワクチン接種などの検査を実施していた。遺伝子検査を行うことで、ペットに視覚障害、運動障害といった重篤な遺伝病の発症リスクのない個体を販売する、としている。
犬猫の遺伝病は検査と計画的な繁殖で予防できるといい、同社では検査可能の遺伝病約300種類のうち、「致死性の高い病気」「飼育が困難な遺伝子病」「遺伝子病の発症頻度の高いもの」について検査する。
サービスの導入理由について、同社広報担当は
「重篤な遺伝病は治療しても治すことができず、人間との共生に支障をきたします。遺伝子検査の導入で、お客様とペットが安心して生活できるように導入いたしました」
と語る。
「遺伝病発症リスクが高い個体はほぼない」ブリーダーへの指導で今後減少傾向に
すでに取引先のブリーダーが遺伝子検査を導入しているため、発症リスクの高い個体は「ほとんど入らない」という。親犬・親猫の遺伝子検査もすることで、「遺伝病の個体は今後、減少傾向になると考えます」と話す。
万が一、発症リスクの高い個体が出た場合は、終生飼養と繁殖させないことを条件にブリーダーのもとに返すとしている。
今月17日から同社運営のペットショップで検査を導入しているが、「遺伝病そのものを認知していないお客様が多く、説明することでより安心して迎えてもらっています」と好評だという。同社は今後も遺伝病撲滅を目指していくとしている。