平成の30年間で職場環境どう変化?「禁煙になった」「ハラスメントが減った」 一方で「退職金制度が後退した」も多数
アデコは3月6日、平成時代に関する調査結果を発表した。調査は2018年12月にネット上で実施し、平成元年(1989年)に新卒で入社した男性524人、女性476人の計1000人から回答を得た。
平成の30年間で印象に残っている職場環境の変化を聞くと、1位は「インターネットが普及し、仕事のやり方が変わった」(60.2%)。2位は「職場が禁煙になった」(43.7%)となった。
3位以降「個人用のPCが支給され、PCをベースに仕事をするようになった」(41.5%)、「電話やFAXからメールやチャットにコミュニケーション手段が変わった」(40.6%)、「社員旅行などの会社のイベントごとが減った、なくなった」(39%)と続く。
「会社からの手当や補助が薄くなった」「福利厚生のレベルが下がった」が多数派
入社当時と現在を比較して、労働時間の変化を聞くと、「労働時間が短くなった」(68.3%)が大半となった。勤務形態の変化については「勤務形態が柔軟になり、仕事がしやすくなった」(63.8%)が多数派だ。
また設備や機器の進歩の影響についても「仕事が進めやすくなった」(65.6%)が「進歩の結果、業務量の増加などで逆に忙しくなった」(34.4%)を大きく上回った。
ほかにも「子育てや介護と仕事の両立がしやすくなった」(79.2%)、「有給休暇が取得しやすくなった」(75.3%)、「セクハラやパワハラなどのハラスメントが減った」(73.2%)と、良い変化を感じている人が多数派だ。
一方、「会社からの手当や補助が薄くなった」(74.3%)、「退職金制度が後退した」(71.6%)、「福利厚生のレベルが下がった」(61.1%)といった福利厚生や制度などの水準が下がったと感じている人も多かった。
また平成でもっとも印象に残っている出来事を聞いた。最も多いのは「東日本大震災(2011年)」(44.7%)。2位は「阪神・淡路大震災(1995年)」(19.5%)で、2つの大きな震災が人々の記憶に強く残っていることが分かる結果となった。以降、「地下鉄サリン」「バブル崩壊」「米同時多発テロ事件」と続く。