2019年3月、イングレディオン・ジャパン株式会社が「ホワイト企業認定」を取得した(ホワイト財団/一般財団法人日本次世代企業普及機構 主催)。
外資系企業である同社は、国内でのブランドイメージを確立することを課題として抱えていた。その解決策として、第三者からの評価や社内外への企業の取り組みのアピールが有効だと考えた。
イングレディオン・ジャパンが「ホワイト企業認定」を取得したポイントとは。今回はその具体的な取り組みについてお話を聞いてみた。
全社員が参加!“安全・健康”がテーマの啓蒙活動 その具体的な取り組み内容は?
――ホワイト企業認定を目指した理由を教えてください。
外資の当社は、国内でのブランドイメージを確立することは難しいため、第三者からの評価、社内外への企業の取組のアピールが必要です。日本で現在注目されている企業価値の判断を仰ぐよい機会であり、現状の取組が評価されるかどうか確認することを主軸としました。
――具体的な取り組みをご紹介ください。
グローバルの企業価値のひとつとして安全、健康があります。社内でも月次の会議の他、Health,Safety,Sustainabilityの3つのコミッティがあり、それぞれが啓蒙活動を行います。全社員(管理職も派遣の方もすべて)がいずれかのコミッティに所属しています。
たとえば、Health コミッティーの一つの活動として、全社員をくじ引きで少人数のグループに分け、毎月一度ランチかお茶の時間を作り、健康について確認しあう、またSustainabilityコミッティーでは、毎年オフィス近辺のごみ拾い活動をするなど、ビジネスエリアでできる地域への貢献を考える、あるいはフードドライブへの寄付などの活動を活発に行っています。
「コミュニケーションの活性化」「リーダーシップ育成」啓蒙活動を通じて社員の意識が高まった
――その施策、取り組みの効果について教えてください。
所属の垣根を越えコミュニケーションが良くなったり、それぞれの活動で様々な人がリーダーシップを発揮する機会を持つことなど、活動の目的と同時に他部署交流、さらにはリーダーシップ育成を果たすことができます。
――上記取り組み導入から実施、成果があがるまでに苦労したポイントはありますか?
工場がない事業体で、安全という意識を改めて持つということが入社したばかりの社員には、稀有な印象を持ちやすいところです。そのため、通常のオフィス勤務、通勤時に起こるヒヤリハットを発表しあうことで、個人の安全が事業の継続につながるという意識改革をすることです。
――社内・社外から感じられた効果はありますか?
従業員調査での安全の意識の高さが95%以上の結果がでています。またお客様の工場で勤務する際に、その姿勢については高い評価を得ています。業務外の活動ではありますが、全員参加の意識が根付いてチームワークの良さを感じます。
「ダイバーシティー&インクルージョン」のさらなる推進のために
――今後の課題・これから先目指す「取り組み」をお教えください。
ダイバーシティー&インクルージョンも企業のValueのひとつです。属性の違いだけではない、多様性、その理解について浸透を進めるために、Culture Ambassadorが各国に任命されています。
海外からのビジターからビジネスだけではなく、D&Iについての直接話し合いの場や、ランチョンの機会を作りお互いの経験や考え方の違いを学ぶことが本年度の活動のひとつです。
※本記事は、認定当時(2019年3月)のインタビューをもとに作成しています。