会社を辞めたいと思う理由の1つが”社内ハラスメント”だ。キャリコネニュース読者からも、「若い社員からの悪質なモラハラ」(20代女性、技術職)、「従業員へのパワハラが激しい」(50代女性、管理・事務職)といった声が寄せられている。
ほかにも技術職の20代男性は、上司から言われた「お前は仕事の素質ない」という言葉が胸に刺さったという。その後、すぐ別の部署に異動を命じられたが、
「しばらくの間そこで頑張ってやっていたけど、気持ちを切り替えることはできず、気持ちが完全に切れた」
という。何気ない一言が尾を引くケースも少なくない。今でこそハラスメントという言葉は日常化しているが、まだそうした言葉が浸透していなかった時代に数々の嫌がらせを受けた40代女性のエピソードを紹介する。
稀に定時で帰れるときも、「交流のため飲みに行こう。新人で女の子なら参加しなきゃダメ」
女性は新卒で某有名企業に入ったが、社内では噂、陰口や嫌味、嫌がらせ、ハブ、いびり、いじめが日常だったという。
「社内に貼ってある交通安全のポスターを眺めれば 『免許を取るつもりらしい』と言われ、休憩室の古い雑誌を読むと『芸能、ゴシップ好きなバカ女』と言われた。鉄道・バスの時刻表を見ていたら『もう帰ることだけしか考えていない。ナマイキな新人』と休み時間に何をやっても反感をかった」
さらに仕事は激務。始発に乗って終電で帰宅し、当然のように土日祝日の出勤もある。入社してから辞めるまでの約半年間、「丸一日休めたのが合計10日にも満たなかった」と綴っている。
稀に定時で帰れるときにも、「交流のため飲みに行こう。新人で女の子なら参加しなきゃダメ」と言われたという。さらに休日の朝から飲み会の強制参加のほか、行事・昼食時にも苦しい思いをした。
丸一日休めたのは半年で10日だけなのに、月給12万円いかない
女性は飲み会について、「朝から強制飲み会って何? 好きでもないお酒に、ましてや社内のオッサンからどうでもいい苦労話と、全く同意できない社会人としてのウンチクを聞くために安月給の半分が消えていく」と嘆いている。
「慰安のつもりなら毎月行われる夜間ボーリング大会やソフトボール大会、バレーボール大会なんか丸一日かけて開催しないで休ませてよ。お昼休憩はラジオ体操で10分以上削られる。昼食を買える店も無く、社内の一室でたくさんの偉い先輩方と一緒に過ごさなければいけない」
そこまで身を粉にして働いたが、月給は12万もいかなかった。いつも苛立ち文句と愚痴しか言えない性格になっていたという。働いている自分の数年先すら見えず、女性は退職を決意。しかし、
「退職届は1か月前の受理が認められません。辞めると申告してから退社日までの数か月、もの凄いイジメと嫌がらせ、バッシングの毎日でした。だけど交通費から所得税を引く会社にはいたくなかった」
と最後の最後まで壮絶な新入社員だったと語る。