少年野球の”無責任なお父さんコーチ”は今すぐ辞めろ! 指導者として勉強しようとする姿勢は最低限あるべき | キャリコネニュース
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少年野球の”無責任なお父さんコーチ”は今すぐ辞めろ! 指導者として勉強しようとする姿勢は最低限あるべき

少年野球のコーチも勉強が必要では

少年野球のコーチも勉強が必要では

今年の夏の甲子園大会も終わりました。甲子園をかけた決勝戦で、プロ注目の選手が投げずに敗退したことに賛否両論が起き、いつも以上に球数制限や「野球部は坊主」などに対して議論された年だったように感じます。

また野球人口の減少が囁かれていて、ここ数年は野球界の変革時期のような騒ぎが続いています。ダルビッシュ選手が古い体質に苦言を呈したことなどもニュースとして取り上げられましたが、少年野球でも古い体質が蔓延っています。

野球経験者であれば多くの人が少年の時にチームに所属して野球を教わりますが、どんな人に教えてもらうか?というと”お父さんコーチ”ではなかったでしょうか。小学校にある野球チームや地域の野球チームは大抵お父さんが監督やコーチです。

「昔、野球やっていました」というだけの”お父さんコーチ”。彼らの指導が一般的となってしまっていることの不都合はどこにあるのでしょう。自身も野球選手や指導者として野球に関わり、数々の野球チームの指導をみてきて考えたことをお伝えします。(文:ちばつかさ)

理不尽過ぎるお父さんコーチ「わかってないのに指導」「野球しかさせない」

親になるのに資格がないように、野球の指導者にも資格はいりません。誰でもなれてしまうのが少年野球の監督やコーチです。一昔前では監督は椅子にふんぞり返って座り、メガホンをもって罵声を浴びせたり、ミスをすれば殴ったり蹴ったり。そんな光景はよくみたものです。

子どもに厳しく指導する身でありながら自身はタバコを吸ったり、練習後のお酒が楽しみであったり。最近は時代の変化もあり、そのような監督は減ったのかもしれませんが、筆者はこれまで理不尽すぎる指導を目の当たりにしてきました。そのうちのいくつかを紹介します。

1.「なぜその指導をするのか」をわかっていないのに指導する

今まで自分が教わったことをただ教える。指導書を読み勉強することもなく、子どもの心理を勉強することもなく、経験則のみで子どもに指導する人がいます。気に入らないことがあれば怒鳴り、子どものせいにする。

「なぜ言う通りに動かないんだ?!」という言葉がでるというのは”言う通りに動いてくれるような指導ができていない”証拠であることに気づいていません。また必要がないことを教えたがる人は、子どもたちにとっていい迷惑です。

2.野球しかやらせない

「野球人たるもの野球だけやりなさい」という教えなのか、野球以外はとにかくやらせず休日も与えません。ひどい場合、身内の不幸があっても練習優先にさせたりします。また野球以外のスポーツは意味がない、勉強もしなくていい、そんな指導者が中にはいました。

野球以外のことも野球に通じる可能性はあります。そして、野球選手になれなかった時に野球しか知らないため何もできない、ということは”野球あるある”ではないでしょうか。自分で選んで野球ばかりならよいのでしょうが、外発的に野球だけをやらせるのは拷問以外のなにものでもありません。

3.改善、成長を促すのではなくただ怒るのみ

試合中エラーなどの失敗をすると「なぜエラーするんだ!!」「なにやっているんだ!!」と怒鳴るだけの指導者がいます。試合中にできないのは、対応できない練習をさせた指導者の責任です。

失敗は子どもにはつきもの。それを怒鳴って終わりでは何も意味がありません。なぜ失敗をしたのか、次失敗しないためにはどうしたらよいのかを考えることが指導であって、怒鳴って恐怖を与えることは指導でもなんでもありません。

代表的なものを3つあげましたが、数え上げたらキリがないほど少年野球には理不尽な指導が多く存在します。

一人でも多くの子どもたちが「野球やってよかった!」って思えるように……

いままで数々の指導をみてきましたが、中には専門家を交え指導しているチームもありますが、特に小学校や地域の少年野球は指導者が素人レベルであることが多いです。

素人レベルというか、お父さんがそのまま指導しているのなら完全に素人です。資格やテストなどがなく、プロ指導者も少ないので仕方ない部分ではありますが、せめて勉強する努力や姿勢、行動や考えは最低限必要なのではないでしょうか。

監督のひとつの言動や行動が、子どもたち一人一人の未来に大きく影響を及ぼすといっても過言ではありません。もちろん中には一生懸命勉強して学んでいる指導者もいます。

一人でも多くの子どもたちが「野球やってよかった!」って思えるように、お父さんであろうが野球経験者だろうが、指導に関しての勉強は疎かにしてほしくはないものです。

著者近影

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【筆者プロフィール】ちばつかさ

合同会社komichi代表。柔道整復師、こころと体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で“野球を教えない野球レッスン”を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。【公式サイト】

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