パーソルキャリアは10月29日、若手社員の「はたらく価値観」に関する調査結果を発表した。調査は8月にネット上で実施し、同社の転職支援サービス「doda」を利用する20~30代の331人から回答を得た。
まず転職希望者に「職場に最も求める条件」を聞いたところ、上位は「年収アップ」(21.5%)、「人間関係の良さ」(16.9%)、「やりがい」(16.6%)という結果に。年代、性別ごとにみても、「年収アップ」が30代女性以外では1位となり、多くの人が高収入を優先することが分かった。一方、30代女性の回答では「人間関係の良さ」が最多で、
「やりがいがあって給与が多かったとしても、人間関係がよくないと精神的に負担がかかる」
「人間関係が悪いとモチベーションも上がらない」
といった声が寄せられていた。
職場に満足する理由――1位「仕事内容」、2位「給料」、3位「人間関係」
「現職に満足している」と答えた人に対し、その理由を聞くと、「仕事内容」と答えた人が最多だった。好きなことを仕事にした人の満足度が最も高いようだ。2位以降には「給料」「人間関係」「やりがい」「就労環境」などが続き、転職希望者が求める項目とほぼ重なった。
続いて、「やりがい」「成長」「稼ぎ」などから最優先と考える価値観を聞いたところ、1位「やりがい」(46.5%)と2位「稼ぎ」(43.2%)がほぼ均衡した。”やりがい派”からは
「1日の大半を拘束されるので、やりがいがないと続けられない」
「やりがいがないと、自分自身の存在意義を感じられない」
といった声が挙がった一方、”稼ぎたい派”からは「生活基盤が安定しないと、やりがいや自己成長を望む余裕ができない」との意見も。成長を含めた「その他」は10.3%とあまり多くの回答が集まらなかった。
最近の若者はプライベートも仕事も、どちらも充実させたい「バランス重視」
仕事とプライベートのバランスに関する質問では、「プライベートと同じくらい仕事も重要だと思う」「少しそう思う」の回答者を合わせると76.2%にのぼり、多くの人が両者のバランスを重視することが分かった。一方、「同じとは思わない」(15.7%)と答えた人もいた。
残業時間の理想を聞くと、最多は「月10時間以内」(46.2%)、次いで「月20時間以内」(33.8%)という結果に。1日あたりに換算すると、30分~1時間程度になる。また、実際に回答した人たちに「適切だと思う仕事量」を聞くと、
「集中して取り組んで1日で終わる難易度と量」
「少し時間が足りないかなと思うくらいのボリューム」
と答えており、就業時間内は仕事に集中して取り組み、家に仕事を持ち帰らないメリハリある働き方を良しとしているようだった。