養命酒製造は12月24日、「デジタル依存」に関する調査結果を発表した。調査は12月中旬にネット上で実施し、20~59歳の社会人男女1000人から回答を得た。
一日のスマートフォン(スマホ)の利用時間を聞いたところ、回答は「2時間」(22.2%)や「1時間未満」(19.6%)に多く集まった。平均時間を年代別にみると、最長は「20代」(3時間)で、次いで「30代」(2.5時間)、「40代」(1.8時間)と年齢が上がるにつれて短くなった。また、全体平均は2.1時間だった。
パソコンの利用時間、年齢上がるほど長くなる傾向
一方、パソコンの利用時間では、最多が「利用していない」(19.1%)だった。このほか「1時間未満」(16.5%)、「2時間」(16.4%)、「6時間以上」(14%)と続く。平均利用時間は2.4時間とスマホを上回った。
年代別では「20代」(1.9時間)が最短で、以降「30代」(2.3時間)、「40代」(2.7時間)、「50代」(2.9時間)と年齢が上がるにつれて長くなった。スマホに比べて、仕事で利用する人が多いことが根底にありそうだ。
さらに、一定数が「スマホを複数台持っている」(12.4%)と回答。役職別にみると、「管理職」(22.2%)が「非管理職」(11.3%)より2倍近く多かった。
また、「スマホとタブレット端末の両方を持っているか」を聞くと、4人に1人は「持っている」(26.8%)と答えた。役職別では、やはり「管理職」(45.5%)では半数近くに及んだ一方、「非管理職」(24.8%)では2割強にとどまった。
SNSについては、約7割が「利用している」(66.5%)と回答した。年代別にみると、最多が「20代」(80.8%)で、以降は「30代」(72.4%)、「40代」(60.8%)、「50代」(52%)と年齢が若いほど利用率が高かった。20代と50代では30ポイント近くの差が開き、年代によって大きな差がみられた。
「寝る前にスマホいじって寝不足」 5割以上が経験あり
一般に、スマホやパソコンが寝ても覚めても気になり、手放せない状態を”デジタル依存”と呼ぶ。「自分がデジタル依存だと感じるか」という質問に対しては、約半数が「あてはまる」(49%)とした。性年代別にみると、最多は7割近くが答えた「20代女性」(66.4%)。次いで「30代男性」(58.4%)、「30代女性」(56%)という結果だった。
スマホの保有状況別では、複数台所持している人の63.7%、所持していない人の46.9%が「デジタル依存を自覚している」と回答。SNSの利用状況別では、利用している人の57.3%、利用していない人の32.5%が答えた。コメントや「いいね」が気になり、デジタル機器が手放せなくなっている状況が垣間みえる。
また、デジタル機器の使用中に経験したことを聞くと、1位は「バッテリー残量が気になる」(63.8%)。2位以降に「寝る前にスマホをいじり寝不足」(52.9%)、「通信費が気になる」(49%)、「スマホを見ながら寝落ち」(39.1%)、「パートナーと一緒でもスマホ」(37.8%)などが続いた。
このほか「友人と一緒でもスマホいじり」(34.2%)、「着信していないのにスマホが振動したと錯覚」(25.6%)、「ゲームやSNSをやり過ぎて仕事がおろそかに」(17.3%)、「自身のSNSの評価や反応が気になる」(16.1%)、「SNSのネタのためにお金や時間を多く使う」(10.5%)という回答が挙がり、いずれもデジタル依存を自覚している人の方が大きな割合を占めた。