ジビエや昆虫料理などを提供する「米とサーカス」などを経営する亜細亜TokyoWorldは2020年1月、ヌートリア肉を使用した新メニューの新春限定フェアを開催する。ヌートリアは特定外来生物に指定される害獣。大型のネズミだ。今回は2020年の干支である「子」にちなんでの企画となっている。
開催店舗は「米とサーカス」(高田馬場本店、渋谷PARCO、錦糸町ダービー通り店)、「パンとサーカス」(新宿三丁目)の計4店舗で全7種類のヌートリアメニューを1月2日以降、順次提供する。
お雑煮は「ヌートリアの色々な部位を惜しみなく使用」
提供メニューはいずれも数量限定で、店舗ごとにメニューが異なる。「米とサーカス」高田馬場本店では、「ヌートリア醤油鍋」(1人前2580円、2人前~)、「ヌートリア塩焼き」(2280円)が提供される。
醤油鍋の具材はヌートリアと旬の野菜。かつお出汁を使用している。塩焼きはお好みでレモンを絞って食べる。素材の美味しさを感じることができるという。
「米とサーカス」渋谷PARCO店で提供されるのは、「ヌートリア味噌鍋」(1人前2580円、2人前~)、「ヌートリア唐揚げ」(1280円)、「ヌートリアお雑煮」(600円、1月2~3日のみ1日10食限定)の3品だ。
お雑煮については、「ヌートリアの色々な部位を惜しみなく使用した、贅沢なお雑煮。滋味深い味わいで体が芯から温まります」といった味わいだという。
「米とサーカス」ダービー通り店では、「ヌートリアヌードル」(1480円)が味わえる。ヌートリアの骨を5時間以上煮込み、「澄んだ黄金色のスープ」に仕上げたという。ヌートリア本来の旨味が出た塩ラーメンのようだ。
「パンとサーカス」では1日3食限定で「ヌートリアのグリル」(160グラム3400円)が楽しめる。同店では他のジビエ(シカ・イノシシ・アナグマ・クマ)とも食べ比べ可能で、グリル肉盛りに80グラム1700円で追加できる。
「”害獣”という、いかにも存在しないほうがいい生き物という概念を変えたい」
なお、ヌートリアは主食が水草・植物のため、肉に臭みはないという。リリースによると、中国の一部地域では「海龍」と呼ばれ、炒め物や揚げ物にされている。今回仕入れるヌートリアは岡山県で猟師が箱罠で獲ったものを解体処理場で処理している。
ヌートリアは現在、西日本各地の水辺に生息しているが害獣に指定されている。農作物に対する被害が報告されており、在来種の生態系への影響も深刻だ。
同社は「野生鳥獣の狩猟肉(ジビエ)の美味しさを知ってもらうことで、“害獣”という『いかにも存在しないほうがいい生き物』と一般的に認識されている存在の概念を変えたい。そんな思いから、今回の商品開発・フェアの開催に至りました」とコメントしている。