アイスホッケーで学んだ、勝つためのプロ魂を“チームで価値を出すリサーチ”へ | キャリコネニュース
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アイスホッケーで学んだ、勝つためのプロ魂を“チームで価値を出すリサーチ”へ

2011年にインテージに入社した高橋 秀将。グローバルリサーチの業務を通じて、主に日本企業の海外におけるマーケティング活動を支援しています。そんな彼の仕事に対する“プロ意識”の背景には、高校、大学と熱中したアイスホッケーがありました。チームとして意識を大切にする、彼の想いをひも解きます。【talentbookで読む】

アメリカでの学生生活、アイスホッケーに没頭する日々

▲現在の高橋

▲現在の高橋

僕は、3歳から10歳までアメリカで過ごしていたんです。その後、中学を卒業するまで日本で教育を受けました。そして再びアメリカへ渡り、アメリカの高校と大学へ進学。

学生時代に夢中になっていたのは、アイスホッケー。7歳のときにディズニー映画「飛べないあひる(マイティーダックス)」というアイスホッケーチームの成功を描く物語を見たんです。とてもワクワクする映画で、その影響から自分もやってみたいと思い、やり始めました。

アイスホッケーは、とてもスピード感のあるスポーツです。 “走る”よりも速くて、しかもスケートができないと楽しめない。やっていて“特別感”を感じるスポーツでした。だから、すごく楽しくてハマってしまいましたね(笑)。そんな中で、いずれ本場でプレーしたいという気持ちが高まり、アイスホッケー全米1位の高校へ進学しました。

チームの選手たちは、非常に意識の高い人が多く、アイスホッケーに向かう姿勢や、上を目指すための努力を惜しまないという人たちが多かったんですよ。しかも、考え方や言動、人への接し方や配慮など、スポーツができるだけではなく人間性も高いです。それにオーラが際立っていて、もう高校生とは思えないほどでした。

僕は高校入学後4軍からスタートしましたが、日々の練習に黙々と取り組みました。その結果、運もあって、高2で2軍、高3で1軍に。試合は毎回大学やプロのスカウトの方が見に来るような状況で、どんなタイミングで見られて、評価されているかわからなくて。緊張感を常に持ち続ける必要がありました。プロ意識ってこういうことなんだな、と感じられた貴重な体験でしたね。

僕自身もアイスホッケーでスカウトされて大学に進学しました。大学でもアイスホッケーに没頭し、卒業後は一旦就職せずプロにチャレンジしてみようと決めて。けれど、“プロでやるとしたら1年”と期限を定め、結果が出なければやめようと思っていたんです。

アイスホッケーでプロを目指すもインテージへ

▲大学時代・アイスホッケーの試合

▲大学時代・アイスホッケーの試合

大学卒業後の1年間、プロのアイスホッケー選手を目指し、ヨーロッパや日本のプロチームの入団テストを受けたり、練習生として参加したりしました。しかし、残念ながら契約には至らず……。

ただ、この1年の中で、プロスポーツの世界で生計を立てていく厳しさや、個人のプロスポーツ選手として結果を出し生き残っていくこと。また、チームの勝利に貢献をすることのバランスの難しさなど、チャレンジしてみて実感できたこと、学べたことがたくさんありました。

振り返ってみると、高校、大学時代にアイスホッケーと向き合っていた自分はとても幸せに思います。もちろん、個人として結果を出さないと試合に出ることはできません。しかし、学校のために、他のチームメイトのためにと頑張る、チームメイトの姿勢を見られたのは個人的に魅力的でした。

他のメンバーや組織全体の利益も考えないとチームとして結果は出ないし、成功もしない。プロ挑戦1年という期限が迫る中、社会人になって組織で働くことになった場合もこの辺は意識していこうと考えるようになりました。

大学時代は、「心理学」を専攻していて。そのこともあり、学んだことをビジネスで生かせるとしたら“マーケティング・リサーチ”ではないか?と考えました。それで、マーケティング・リサーチができる企業を探していたんですよね。

そんな中で探していたら、インテージを見つけたんです。インテージはグローバルランキングにも出ていたので、海外に関わる案件を手がけたり、海外で働くこともできるのではないかと考え、入社することにしました。

入社当初は一般消費財向けリサーチを手がける部署にいましたね。しかし、1年半後、グローバル・リサーチを行う部署に異動になり、海外に関わるリサーチを担当することができるようになったんです。

チームとして価値を出すために

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そうしてグローバルリサーチを手がける部署に配属されました。グローバルリサーチでは当たり前ですが、調査する対象地域が海外となり、ひとつの調査テーマを複数国同時に実施することがあります。そうなると、案件としての規模も大きくなり、外部パートナーが増えたり、プロジェクトメンバーが増えたりします。さらに、案件の規模が大きくなるほどクライアントの期待値も上がり、質の高いアウトプットが求められるようになります。

また、不慣れな地域についてリサーチするとなると、その国の基礎情報や消費者の特徴のインプットから始める必要があります。初めは最初のインプットから最後のアウトプットまで、自分の力だけでなんとか成し遂げようと思っていましたが、規模が大きいほど、そしてテーマが難しいほどひとりでできることには限りがあることに気づかされました。

そんなとき、仕事を上手に回す先輩を参考にしたところ、できる人はそもそもベースとなる知識もありますが、傾向として自分でもしっかり考えた上で、周りにいるプロジェクトメンバーや外部パートナーを上手に巻き込み、他の人の長所や知恵を借りて、アウトプットにつなげているように見受けられたんです。

会社には経験豊富で優秀な人材が多数在籍しており、そういった人が集まって、お互い協力しつつ、切磋琢磨することで組織を強くしていると再認識するようになりました。これはアイスホッケーのようなチームスポーツとまったく一緒で、会社という組織に所属している限り、個人の名誉よりその組織が成功して成長し続けられることを優先的に考え、そして行動する人が多いほど組織力は高まり、質の高いサービスを提供することができると考えています。

今後の私の展望

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入社して9年目になろうとしている今、会社という組織で働いてく中で大切にしていることはやはりチームとして価値を出すことです。

これは私が学生時代に一番大切にしていた価値観なんですよね。仕事をする上でも、後輩指導をするときにも大切にしているんです。

仕事をやり始めたばかりのころは、どうしても目の前の仕事しか見えていないことが多いと思います。それを組織として動けるように変えていかないとならない。だから、自分の仕事だけではなく、周囲の人にも目を向けます。さらに、組織全体が見えるようにするためにはどうしたらいいか?こんな声がけをするようにもしていますね。

また、自分自身でも、そんな風に行動することを意識しています。背中を見せることがとても重要ですから。

一人ひとりに向き合うことも、結果としてチーム力を高めることにつながるかなと考えています。なのでお互いのことを助け合いながら、少しでも良い方向にいきたいですね。

そのために重要なことは、相手への配慮と思いやりを持つことなんです。ビジネスの世界では、どうしても自社の利益を優先的に考えがちですが、「あなたのこと見ていますよ・考えていますよ」という相手の利益も考慮したシグナルを出すだけでも、与える印象が全然違うと思います。

僕は日本では帰国子女ということで周りからちょっと違う目で見られたり、アメリカではアジア人のアイスホッケー選手として珍しがられたりしました。それで、最初は距離を置かれてしまうこともあったので、そのような体験からあらゆる環境で受け入れられる方法を模索していて。その中で相手への配慮・思いやりをより意識していくようになったのかもしれません。

今は日本からグローバルリサーチに携わっていますが、いつか、アメリカに赴任できたらと考えています。それはアメリカが、僕が一番パフォーマンスを出せる場所だと思うから。そこで、インテージのグローバル事業をもっともっと拡大させていきたいと思います。そして、インテージを世界No1のマーケティング・リサーチ会社にけん引できたらと、そんなことを考えています。

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